グーグルのランキング要因に取り入れたCore Web Vitalsとは何か?
【重要】本記事は2020年6月時点の情報を基に執筆しています。記事内で予告されているとおり、Core Web Vitalsは2021年6月から順次ランキング要因として導入され、同年8月末までにモバイル検索での反映が完了しました(デスクトップ検索への反映は2022年2月)。また、応答性を測る指標として使われていた「FID(First Input Delay)」は2024年3月12日をもって「INP(Interaction to Next Paint)」に置き換えられています。以下の本文(2020年時点の発表内容)は参考情報として残し、最新の状況は「現在のCore Web Vitals(2024年3月以降)」セクションでご確認ください。
Googleは2020年5月28日に、検索ランキングの指標の変更を発表しました。2021年からCore Web Vitalsという指標と既存のシグナルを組み合わせるとのことです。
そこで検索結果で上位表示されるには以前から重要視されていた「モバイルフレンドリー」「セーフブラウジング」「HTTPS」「邪魔なインタースティシャルがない」の四つだけでなくCore Web Vitalsも意識しなくてはいけなくなります。
とは言っても「Core Web Vitalsって何?」という広報担当者がいるかもしれません。今回はCore Web Vitalsについて詳しく解説をします。
(参考)Googleが2021年に検索ランキングの指標を変更!
上述したようにGoogleは2021年に検索ランキングの指標を変更することを発表しています。ランキング要因として取り入れると発表したのが「Core Web Vitals」です。
Googleは新たに導入するページエクスペリエンス指標について「ユーザーがウェブページと相互作用する体験をどのように知覚するかについて測定するための指標です。これらの指標を最適化することで、ウェブページはすべてのウェブブラウザユーザーにとって快適なものとなり、ウェブサイトがモバイルユーザーの期待に応えた進化を遂げる役にも立ちます。さらに、ページエクスペリエンスが向上することでユーザーの関心が高まり、より少ない摩擦でウェブページ上での取引が可能となり、ウェブ上でのビジネスの成功にもつながると考えています」と記しています。
その指標としてCore Web Vitalsを取り入れると発表しています。そこで次の章からCore Web Vitalsについて詳しく説明をしていきます。
(参考・2020年発表時点)Core Web Vitalsとは?
Googleが指標として取り入れると発表したCore Web Vitalsとは、ユーザー体験を向上させるためのガイダンスを提供するための取り組みです。すべてのWeb体験にとって重要な共通のシグナルになります。Web Vitalsは主に以下の3つの要素を重要としています。
・読み込み時間
・インタラクティブ性
・ページコンテンツの視覚的な安定
この3つの要素を数値化するための指標として設定したものがCore Web Vitals(コアウェブバイタル)です。2020年の発表時点では以下の3指標で構成されていました(2024年3月以降の最新の指標構成は後述します)。
次から三つの要素について詳しく説明をします。
ページの表示速度を測る「LCP」
ページが読み込まれるまでの速度(ローディングパフォーマンス)を表す指標です。良いユーザー体験を提供するためには(「GOOD」の基準)、ページが読み込みを開始してから2.5秒以内に表示されるのが理想でスコアの値が短ければ短いほど良いとされています。
(参考)ユーザーとの対話性を測定していた「FID」
FID (First Input Delay)は、2024年3月まで採用されていた、ユーザーがページ内でアクションを起こせるまでの待機時間を測定する指標です。ユーザーがアクション(クリックやタップ)をしてから反応するまでの時間を100ミリ秒以下にしなければならないという考えでした。
スコアの数値は低ければ低いほど理想に近いとされていました。なお、FIDは現在「INP」に置き換えられています。詳しくは後述の「現在のCore Web Vitals」セクションをご覧ください。
コンテンツの移動を示す「CLS」
CLS (Cumulative Layout Shift)は、ページのレイアウトが突然変わったりすることによる、ユーザーのUX低下を防ぐための視覚的安定を図る指標です。例えば、突然バナー広告が現れ意図せず購入まで進んでしまうといったケースを減らすために設定されています。
ページは0.1未満のCLSを維持する必要があるという考えでスコアの数値が低い方が理想的と言われています。
(参考)Core Web Vitalsに最適化するためのツール(2020年発表時点)
Googleが2021年にCore Web Vitalsをランキング要因として重要視する背景には、近年コンテンツの品質や関連性はもちろん、優れたユーザー体験の要素をランキング要因として重要視するようになってきたからです。
現在ユーザー体験のランキング要因として以下の4つを重要視しています。
・モバイルフレンドリー
ページがモバイルフレンドリーであること。
・セーフブラウジング
悪意のあるコンテンツや欺瞞的なコンテンツが含まれていないこと。
・HTTPS
ページがHTTPSで提供されていること。
・邪魔なインタースティシャルがない
ページ内のコンテンツがユーザーにとってアクセスしやすいものになっていること。
このほかにも、モバイル検索のランキング要素にはページ読みこみ速度を重視、医療や健康に関する検索結果には有益で信頼性の高い情報が上位表示される仕組みなどがあります。
今回、Core Web Vitalsを導入するにあたってWebサイト運営者は事前に知りたいという要望があるためにアナウンスしたとのことです。その一環として最適化させるための支援ツールを提供しています。その中でも代表的な二つのツールを紹介をします。
Search Console
Search Console(サーチコンソール)は、サイトにユーザーが入る前の分析に使うツールです。これにCore Web Vitalsの指標に基づいたレポートが追加されています。拡張レポートの中の「ウェブに関する主な指標」で確認できます。
良好・改善が必要・不良の3つに分けられ、どの指標でどのページに問題があるかまで追うことができるので具体的な対策を打つことが可能です(現在はFIDに代わりINPが表示されます)。
PageSpeed Insights
PageSpeed Insights(ページスピードインサイト)は、サイトを読み込むスピードを解析して対策を提案してくれるツールです。スマートフォンとパソコンの両方に対応しており、評価のスコアと最適化の方法が提示してくれます。
使い方はシンプルで「WebページのURLを入力」欄に測定したいページのURLを記入して「分析」ボタンを押すだけです。分析が完了すると分析結果が表示され、画面上部のタブを切り替えるだけでパソコンとスマートフォンの結果が確認できます。
サーチコンソールで問題のあったページを詳しく分析することが可能です。
(参考)AMPは不要になる?(2020年時点の見解)
モバイルユーザーが快適にホームページを閲覧できるようにすることを目的としたAMP(Accelerated Mobile Pages)ですが、Core Web Vitals(コアウェブバイタル)の要件を満たしていると不要になってきます。
その理由として上述したようにCore Web Vitals(コアウェブバイタル)の要素としてページの表示速度を測る「LCP」が入っているからです。これにより、AMPに対応していなくても、トップストーリーに掲載される可能性がでてきたということになります。
しかし、Googleニュースのコンテンツポリシーを満たしているものが対象となるので確認しておいてください。また、既にAMPに最適化されているページを変更する必要はありません。
現在のCore Web Vitals(2024年3月以降)
Core Web Vitalsは2020年の発表通り、2021年6月から段階的にランキング要因として導入され、同年8月末までにモバイル検索での反映が完了しました。その後デスクトップ検索にも2022年2月に反映されています。導入から数年が経過した2024年3月12日には、指標の構成そのものにも変更がありました。
FIDからINP(Interaction to Next Paint)へ
これまで対話性(インタラクティブ性)を測る指標として使われてきたFIDは、「ページで最初に行われた操作」の反応速度しか測定できないという弱点がありました。そこでGoogleは、ページを訪れてから離脱するまでの間に行われたすべての操作の反応速度を継続的に測定できる「INP(Interaction to Next Paint)」を新たな指標として導入し、2024年3月12日付でFIDに代わるCore Web Vitalsの正式な指標としました。
INPの目安は、200ミリ秒以下であれば「良好」、200〜500ミリ秒は「改善が必要」、500ミリ秒を超えると「不良」と評価されます。ページの読み込み直後だけでなく、スクロール中やフォーム入力中など、ユーザーがページに滞在している間の操作全体の快適さが問われるようになった点がFIDとの大きな違いです。
現在の3指標
2024年3月以降のCore Web Vitalsは、次の3つの指標で構成されています。
・LCP(Largest Contentful Paint):表示速度
・INP(Interaction to Next Paint):応答性(旧FIDに代わる指標)
・CLS(Cumulative Layout Shift):視覚的な安定性
PageSpeed InsightsやSearch Consoleなど、Googleが提供する計測ツールもすでにINPでの評価に対応しています。過去にFIDの数値だけを見て対策を止めてしまっているサイトは、あらためて現在の3指標でスコアを確認しておくと安心です。
まとめ
Core Web Vitalsは、2020年の発表どおり2021年からランキング要因の一つとして導入され、その後も指標の見直しが続けられています。特に2024年3月のFIDからINPへの切り替えは、ユーザー体験の測り方そのものを見直す大きな変更でした。
ユーザー体験(UX)はサイトの離脱率にも影響を与えるため、現在のCore Web Vitalsを構成する3指標(LCP・INP・CLS)を参考にWebサイトを継続的に改善していきましょう。今後もGoogleから指標のアップデートが発表される可能性があるため、最新情報を定期的に確認することをおすすめします。
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