Google AMPとは?メリットと対応策を解説
Googleのモバイルファーストインデックスの考え方により推奨されてきたAMP。当初はAMPを導入していることにより検索画面で目立ちやすくなるなどの優遇措置がありました。
ところが、現在はそのAMPへの優遇措置はすでに終了しており(2021年6月に終了)、AMPの対応を続けるべきかやめるべきか、悩んでいる方も多いことと思います。
そこでこの記事では、AMPの優遇措置終了による影響や、今後のAMPに関する対応について解説します。
**【重要】**2026年現在、AMPという技術仕様自体は存続していますが、検索結果上の優遇措置は2021年6月に完全に終了しており、検索結果に表示されていたAMPマーク(⚡)も廃止されています。新規にAMPを導入する必要性はなく、AMPであること自体がSEOに直接影響することはありません。既存のAMPを維持するかは、Core Web Vitalsのスコアや運用コストを基に判断することをおすすめします。

1.AMP(Accelerated Mobile Pages)とは?
AMP(Accelerated Mobile Pages)とは、ひとことで言うならば「モバイルページを高速に表示させるための手法」のことです。
2015年10月にAMPプロジェクトは、モバイルユーザーのユーザー体験向上を目的としてGoogleとTwitter(現 X)が協同し、オープンソースプロジェクトとして立ち上がりました。
「AMP」という言葉は当初、プロジェクト名として発表されましたが、団体が発表した「AMP HTML」というフレームワークを指す場合もあります。
むしろ、「AMP」といえばこちらのフレームワークを指している場合が多いかもしれません。
当初はトップニュースの枠内にだけ表示されていたAMP対応ページですが、2016年10月にはトップニュースの枠内だけでなく、通常の検索結果にも表示されるようになりました。
2018年頃にはAMPに対応したメディアが増え、検索キーワードによってはAMPページが上位10ページのほとんどを占めているという状況も珍しくなくなっていましたが、優遇措置終了後はこうした傾向は見られなくなっています。
1-1 なぜAMPページは高速に表示されるのか?
AMPページは、
AMP HTML
AMP JS
AMP Cache
と、大きく分けて3つの要素から構成されています。
参考:AMPとは
AMPページの仕様はかなり限定的で、非同期のJava Scriptのみを許容していたり、全てのコンテンツのリソースサイズを静的に規定するなど「読み込みに時間がかかることはさせない」という方針で仕様が策定されています。
これによって読み込みや描画の負荷を減らし、コンテンツを一瞬で表示させることを実現しています。
表示の高速化を実現しているのはこれらの仕様だけではありません。
AMPの仕様に従って作成されたページはAMP CacheというAMPページを配信するためのコンテンツ配信ネットワーク(CDN)によってキャッシュされます。
ユーザーが検索画面やSNSにシェアされたURLからAMPページのリンクをタップすると、AMP Cacheに保存されているキャッシュからコンテンツを返します。
つまり、本来のページがあるウェブサイトへのアクセスが発生せず、いちいちサイトを読み込まなくても済むようになっているため、コンテンツを高速で表示することが可能になっているのです。
1-2 現在のAMPの位置づけ
AMPページは2016年のリリース当初には「記事ページ(article)」のみをサポートする規格として登場しました。
当時はAMPの仕様が限定されていたこともあり、ECサイトやポータルサイトなどの複雑な機能を持つサイトは対応が難しく、キュレーションメディアやニュースメディアなどのサイトが試験的に導入を進めていました。
2017年以降はAMPの仕様が徐々に拡大され、ECサイトやポータルサイトにも応用できる要素が次々と追加されていきましたが、2021年6月の優遇措置終了以降は新規導入のメリットが小さくなったことから、新規にAMP化を進めるサイトは減少傾向にあります。
1-3 モバイルフレンドリーアップデートと何が違うの?
ややこしいのですが、AMPとモバイルフレンドリーアップデートは全く別の考え方であり、異なるプロジェクトです。
AMP対応がモバイルフレンドリー化の一部になるとは言えますが、「AMP対応していなかったために検索順位が落ちる」ということはありません。
注意しなければならないのは、AMP対応の有無は検索順位に影響しませんが、モバイル対応の有無は検索順位に影響するということです。
モバイルフレンドリーアップデートにより、モバイルに最適化されているサイトが検索結果において優位に評価されるようになりました。
AMP対応していなくても順位は落ちませんが、モバイル化は必須であり、モバイル最適化がされていないと順位が落ちてしまう危険性があるので注意が必要です!
2.AMP導入のメリット(優遇措置終了前の背景)
優遇措置があった当時はAMP導入のメリットとして、検索流入の増加が期待できました。
AMP対応によってモバイルページ(モバイルサイト)の読み込み速度が向上して、上位化すれば、その分検索から自サイトへ流入するユーザーを増やすことができました。
- 検索順位が上昇する
- 新たな検索流入が増える
- (当時は)クリック率が上がる
2-1.検索順位が上昇する
AMPを導入して、サイトの表示速度が早まることで、検索順位を上昇させることができました。
ちなみに、サイトの表示速度は現在も軽微なランキングシグナルの一つです。現在では、最重要となるコンテンツの中身を中心に最適化しながら、SEO対策を進めるようにしましょう。
2-2.新たな検索流入が増える
特定の検索機能向けに構造化マークアップしたAMPページを公開することで、新たな検索流入が増えることがありました。
この点は現在も同様で、カルーセルやリッチリザルトといった検索機能に対応した構造化データをマークアップすれば、AMPでなくても同様の検索流入は期待できます。
2-3.(優遇措置終了前は)クリック率が上がっていた
以前は、AMPページがインデックスされると、モバイル検索の結果に雷マークのアイコン(⚡)が表示され、高速表示を求める検索ユーザーのクリックを促す効果がありました。
**【重要】**しかし、このAMPマークは2021年6月の優遇措置終了に伴い廃止されており、現在(2026年)の検索結果にはAMPマークは一切表示されていません。このメリットは現在は存在しない点に注意してください。
3.AMP導入のデメリット
AMP導入のデメリットは、コンバージョンが減る可能性があることです。
例えば、一部の広告がAMP対応してないため、AMPページに広告が表示できず、その分その広告からのコンバージョンが減るといった具合です。
また、一部のサイトリンクが表示されなくなるので、そのリンクからの検索流入が減ったり、別途AMPページが増えるので、それに応じて運用の手間も増えます。
さらには、サイト状況によってエラーが出るなどして簡単にAMP化できないこともあるでしょう。
- コンバージョンが減る
- 運用の手間が増える
- うまくAMP化できない場合がある
- アクセスが減る
3-1.コンバージョンが減る
AMPを導入することで、コンバージョンが減る可能性があります。
例えば、アフィリエイトサイトを運用してる場合、AMP対応してないASP広告があれば、その広告がAMPページで表示されません。
そうなれば、その分の広告収益が発生しないのでコンバージョンが減ってしまいます。
このように、ASP広告ではAMP対応してる広告が限られてるので、その分コンバージョンが減ってしまう可能性がある点が、AMPを導入することのデメリットの1つとなります。
ちなみに、アドセンス広告はAMPに対応してます。
3-2.運用の手間が増える
AMPを導入することで、運用の手間が増えます。
もう少し言うと、基本的に、AMP HTMLでAMPページを作成するので、ページごとに、正規ページとAMPページの2ページを管理します。
そうなれば、ページ数に応じて管理するページが増えるので、その分運用の手間も増える形になります。
このように、管理するページが増えて運用の手間が増大してしまう点が、AMPを導入することのデメリットの1つとなります。
ちなみに、WordPressで構築したサイトであれば、AMPプラグインを導入して動的にAMPページが生成できるので、AMP HTMLを作成する手間が省けます。
さらに、ページごとにAMP化、非AMP化の切り替えが簡単にできるので、WordPressを導入してないサイトよりも運用の手間がだいぶ軽減できます。
3-3.うまくAMP化できない場合がある
AMPを導入しようと実装を試みても、うまくAMP化できないことがあります。
例えば、AMP HTMLで自らAMPページを作成したり、WordPressであればAMPプラグインを使ってAMPページを生成して、AMPの導入を試みます。
そして、作成したAMPページの状況を、「Chromeデベロッパーツールのコンソール機能」や「Chrome拡張アドオンのAMP Validator」、「AMPテストツール」、「サーチコンソールのAccelerated Mobile Pages機能」などで確認した際にエラーメッセージが表示されれば、うまくAMP化できてないことになります。
また、「HTMLタグの禁止された用法、無効な用法」もよくあるエラーの1つです。
こうしたエラーが出れば、Googleガイドラインに準拠できてないことになるので、結果的にうまくAMPが導入できません。
このように、サイトの構築状況によって簡単にAMP化できない点が、AMPを導入することのデメリットの1つとなります。
ちなみに、表示されたエラーをすべて修正してGoogle検索に対応したAMPページを公開することができれば、うまくAMP化できます。
3-4.アクセスが減る
AMPを導入することで、アクセスが減る可能性があります。
もう少し言うと、AMP導入することで、検索スニペットに表示されてた一部のサイトリンク(「一行表示のサイトリンク」や「~に移動リンク」)が表示されません。
そうなれば、一部の検索流入経路を失うので、その分検索流入が減ってアクセス減少につながる可能性があります。
このように、ユーザーの流入経路の数が減ることによってアクセス減少につながる可能性がある点が、AMPを導入することのデメリットの1つとなります。
ちなみに、「一行表示のサイトリンク」や「~に移動リンク」は、Googleの検索仕様を満たした特定のサイトのみに表示されるリンクです。
なので、これらのサイトリンクが表示されてる数が少なければ、そこまで大きくアクセスが減少することはないでしょう。
4.2026年現在のGoogleのAMP対応方針
Googleのモバイル検索結果でのAMPに対する優遇措置は2021年6月に完全に終了し、検索結果の雷マーク(AMPバッジ)も廃止されました。今後のGoogleのAMP対応に関して、注目すべきポイントは以下の3点です。
- 新規導入の必要性はない
- 既存AMPの継続はサイト状況次第で判断
- 評価基準は「ページエクスペリエンス」
4-1.新規導入の必要性はない
AMPであること自体が検索順位に直接影響することはなく、2026年現在、新規にAMPを導入する必要性はありません。検索順位を上げたいのであれば、ページの読み込み速度やCore Web Vitalsの改善、コンテンツの質の向上など、AMP以外の手段で対応するのが一般的です。
4-2.既存AMPの継続はサイト状況次第で判断
既にAMPを導入済みのサイトについては、優遇措置がなくなった今も無理に廃止する必要はありません。
Core Web Vitalsのスコアが良好で、運用コストも問題なければ現状維持でも問題ありません。一方で、エラーが多発していたり、二重管理の運用コストが重くなっている場合は、AMP廃止を検討する価値があります。
4-3.評価の新ガイドラインは「ページエクスペリエンス」
現在のページは、「ページエクスペリエンス」というガイドラインを使って評価されます。
ちなみに、ページエクスペリエンスは、「LCP(読み込み時間)」「INP(インタラクティビティ)」「CLS(ページコンテンツの視覚的な安定性)」「モバイルフレンドリー」「HTTPS」「煩わしいインタースティシャル」の要素から評価されます(従来のFIDは2024年にINPに置き換わりました)。
AMPページは読み込み速度やモバイルフレンドリーの面では有利な側面もありますが、同じ水準の表示速度は通常のHTMLページでも十分達成可能であり、AMPでなければ不利というわけではありません。
5.AMPの対応方法
すでにAMPを導入済みで、今後も継続する場合の基本的な手順を以下で解説します。
AMPの対応をするには、まず、AMP HTMLの宣言に基づいたうえで、AMP専用のHTMLタグでマークアップしながら、AMPページを作成します。
そして、作成したAMPページをツールなどで検証して、有効性に問題が無ければAMPの導入に至ることができます。
- AMPページを作成する
- AMPページの有効性を確認する
5-1.AMPページを作成する
AMPページを作成するには、AMP HTMLの宣言をしたうえで、専用のAMPタグでマークアップしたHTMLファイル(拡張子HTML)を作成します。
ちなみに、WordPressを使ったサイトなら、AMPプラグインを導入するだけで、AMPページが簡単に作成できます。
構造化データ(JSON-LD + schema.org)のマークアップは必須ではありませんが、マークアップすればカルーセルやリッチリザルトといったAMP専用のGoogle検索機能に優先的に表示されます。
また、AMPページをHTTPS化(SSL化)する、広告や画像、SNSコンテンツなどをAMP専用のタグでマークアップする、CSSをインラインで記述してデザインを維持する、AMPページをレスポンシブデザインにするなどしてサイトパフォーマンスを高めることも可能です。
5-2.AMPページの有効性を確認する
作成したAMPページが、Google検索で有効なページか否か?を確認するために、AMPテストツールを活用します。
①AMPテストツールのページにアクセスして、AMPページのURLを入力したら、「URLをテスト」ボタンをクリックします。
URLではなく、ソースコードでもAMPページの有効性がチェックできます。
https://search.google.com/test/amp?hl=ja
②「有効なAMPページです」と表示されれば、Google検索結果でAMPページが採用される対象となるので、結果的にAMPを導入したことになります。
一方、「有効なAMPページではありません」と表示された場合は、表示される問題箇所を修正したうえで、再度AMPテストを行いましょう。
また、AMPテストツールと合わせて、「Chromeデベロッパーツールのコンソール機能」や「Chrome拡張アドオンのAMP Validator」、「サーチコンソールのAccelerated Mobile Pages機能」を活用して、AMPページの有効性を検証することをおすすめします。
ちなみに、AMP専用の検索機能に表示するための構造化データをマークアップしてる場合は、「構造化データテストツール」を利用して、マークアップ内容に問題がないか?も検証しましょう。
6.まとめ
この記事では、GoogleのAMPの優遇措置が2021年に終了したことによる影響や、今後の取り扱いについて解説してきました。
Googleの検索結果に表示されていたAMPマークは廃止されましたが、AMPページ自体が検索から排除されたわけではありません。
2026年現在、AMPはSEO対策としての必須技術ではなくなっていますが、「回線環境の悪いモバイルでも見やすいページ」という概念自体は、Core Web Vitalsなどの形で今も評価の一部として残っています。既存AMPの維持・廃止は、コストとパフォーマンスを天秤にかけて判断するのがよいでしょう。
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