Clubhouse(クラブハウス)は日本だけで流行っている?第一次ブームは終焉したが実用化も可能?
新しいSNSとして人気となったClubhouse。日本国内では2021年1月に爆発的な人気を誇りました。しかしながら、そのブームは長続きしませんでした。
【重要】本記事は2021年4月時点の情報を基に執筆しています。当時は「第一次ブームは終息したが今後はビジネス利用などで実用化が進むのではないか」という見通しで結ばれていましたが、その後の実際の経過は異なりました。Clubhouseは利用者数の減少が続き、2023年9月には運営会社が従業員の約半数を削減すると同時に、ライブ音声ルーム中心から友人同士で音声メッセージをやり取りする非同期型の「Chats」機能を中心としたアプリへと大幅に方針転換しました。音声SNSという形式自体はX(旧Twitter)の「Spaces」やDiscordのボイスチャンネルなど他プラットフォームの機能としても吸収されていき、Clubhouse自体は2026年現在、日常会話で話題になることはほとんどなくなっています。以下は2021年時点の情報を(参考)として残したものです。
そもそもClubhouseはアメリカ発のツールでありながら、アメリカでの認知度は低いといわれていました。しかしながら、日本では第一次ブームが去ってもさまざまな場面へ活用できるなど、当時は実用化に向けた動きがありました。
この記事では(参考)として当時のClubhouseの概要を振り返ります。
1.(参考)Clubhouseとは(2021年発表当時)
Clubhouseとは音声SNSです。つながりのあるユーザー同士で自由な会話を楽しんだり、会話をしなくても傍聴を楽しんだり、ルームに飛び入り参加したり、さまざまな楽しみ方がありました。
ただし、ClubhouseはTwitterやInstagramとは異なり、招待制でした。すでにClubhouseのユーザーになっている人から招待されなければClubhouseを利用することができませんでした。
2.(参考)人気となった理由とブームが終息した理由(2021年当時の分析)
Clubhouseが日本で一気に人気となったのは、2021年に入ってすぐのことでした。その後数週間は話題になり、ワイドショーなどテレビ番組でも取り上げられるほどでした。
そこまで爆発的な話題性や人気を誇ったのは、コロナ禍が影響していると考えられます。コロナ禍により極力外出を控えた人、リモートワークとなった人、オンラインでの学習となった人など、身近な人とも接する機会が少なくなりました。
そのような背景から人とのつながりを持ちたいと考えてClubhouseを始めた人も多いでしょう。また、一度でいいから使ってみたい、流行り物に取り残されたくないという心理から人々の欲求にマッチしたと考えられます。
しかしながら、Clubhouseの人気は長続きしませんでした。新たなSNSとはいえ、意外に流行りに取り残されるほどではなかったと感じた人、聴き手を意識しすぎて疲労感を感じた話し手などが増えたのでしょう。
3.現在の状況:ライブ音声から非同期型メッセージへの転換とさらなる縮小
本記事発表当時はClubhouseのビジネス利用(採用活動での社内雑談配信やインタビュー番組など)への発展が期待されていましたが、実際にはその後も利用者数の減少が続きました。Clubhouseの運営会社は2023年9月に従業員の約半数を削減すると発表しており、事業規模は大幅に縮小しました。
このタイミングでClubhouseはアプリの方向性も大きく転換しています。ライブ音声ルーム中心の使い方から、友人同士で音声メッセージをやり取りする非同期型の「Chats」機能を中心とした作りに変えたと報じられています。サードパーティ調査会社Business of Appsの推計では、月間アクティブユーザー数は2021年初頭の約5000万人から、2024年初頭時点では約1000万人まで減少したとされています。
一方で、Clubhouseが先駆けとなった「音声でライブに会話を楽しむ」SNS体験自体は、他の主要プラットフォームに機能として取り入れられました。
- X(旧Twitter)の「Spaces」
- LinkedInの音声イベント機能
- Discordのボイスチャンネル
これらの既存SNSが音声機能を取り込んだことで、ユーザーは新たなアプリをインストールしなくても音声会話を楽しめるようになり、結果としてClubhouse固有の優位性は薄れていきました。現在も一定数のアクティブユーザーは存在していますが、日常会話で話題になることはほとんどなくなっています。XのSpaces機能の仕様は、X公式ヘルプセンター(Spaces)で確認できます。
本記事で紹介していた採用活動での活用事例(社内雑談配信やインタビュー番組)は、現在ではClubhouseに限らずX SpacesやYouTube Liveなど、他の音声・動画配信手段で実施されることが一般的になっています。
4.企業が音声SNSを含めたSNS活用を検討する際のポイント
Clubhouseの事例が示すとおり、新しいSNSは一時的に大きな話題を集めても、その後の定着やビジネス活用の定着は別の問題です。企業が新しいSNSへの参入を検討する際は、以下のような観点を確認すると失敗を防ぎやすくなります。
- ブームの初期段階での過度な資源集中を避ける:新しいSNSは話題性が先行しやすく、流行が一時的なもので終わるリスクもあります。小規模に試すことから始めるのが安全です。
- 既存SNSの新機能も常にチェックする:今回のClubhouseのように、新しい体験はXのSpacesやDiscordなど既存の大手プラットフォームに後から取り入れられることがあります。新規アプリだけでなく、既存SNSのアップデート情報も合わせて追うとよいでしょう。
- 数値で成果を測り、定期的に見直す:フォロワー数や参加人数だけでなく、エンゲージメント率などの指標で実際の反応を把握し、投資対効果を定期的に検証することが大切です。エンゲージメント率の基本については「今さら聞けない!エンゲージメント率とは?計算方法や高める方法も解説」でも解説していますのであわせてご参照ください。
新しいSNSを使ったプロモーションの成功事例や具体的なコツについては「思わず参加したくなる!SNSプロモーションの成功事例と必要な3つのコツ」もあわせて参考にしてください。
5.まとめ
Clubhouseは2021年に日本で爆発的な人気を集めた音声SNSですが、ブームは短期間で収束し、その後も利用者減少が続きました。2023年9月には運営会社が従業員の大幅削減と共に、ライブ音声から非同期型メッセージ(Chats)中心のアプリへと方針転換しました。
一方で、Clubhouseが先駆けとなった「音声でのライブ会話」という体験は、XのSpacesやDiscordなど他プラットフォームに機能として引き継がれ、形を変えて定着しています。音声SNSを活用した情報発信を検討する際は、一時的な話題性だけでなく、現在広く使われているプラットフォームを確認したうえで、成果を数値で検証しながら進めることをおすすめします。
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