【2026年最新】Cookie規制とは?WEB広告への影響と対策を解説

tanakamiho

Cookie(クッキー)をめぐる規制は、ここ数年で大きく方針が揺れ動いています。この記事ではCookie規制の基本と、2026年時点での最新の状況、WEB担当者が実施できる対策を解説します。

1.Cookieとは

Cookieとはサイトに訪れたユーザーの情報をブラウザに保存する仕組みです。サイト分析や広告配信などのトラッキング技術に利用されるほか、IDや訪問回数などを保存するためにも活用されます。ブラウザを閉じると消える「セッションCookie」と、有効期限まで保存され続ける「persistent Cookie(永続的Cookie)」があり、広告のリターゲティングやアクセス解析の多くは後者を利用しています。

1-1.1st party Cookieと3rd party Cookieの違い

  • ファーストパーティーCookie(1st party Cookie):サイトの運営者自身が発行するCookie。自社サイト内のユーザー情報保存に使われます
  • サードパーティーCookie(3rd party Cookie):サイト運営者以外の第三者(広告ネットワークなど)が発行するCookie。複数サイトを横断した行動追跡に使われ、規制の中心はこちらです

2.Cookie規制の背景

規制強化の背景にあるのは、サードパーティーCookieによるプライバシー侵害への懸念です。EUのGDPRや米国カリフォルニア州のCCPAなど、世界各国で規制が強化されています。日本でも2022年4月施行の改正個人情報保護法で、Cookieなどの「個人関連情報」を第三者へ提供し、提供先が個人データとして取得することが想定される場合には、あらかじめ本人の同意を得ることが必要になりました。制度の詳細は個人情報保護委員会の公式サイトで随時更新されています。

3.【重要】主要ブラウザの対応状況(2026年時点)

ブラウザごとの対応は大きく分かれており、ここが2022年時点から最も変化した部分です。

3-1.Google Chrome:廃止方針は撤回済み、Privacy Sandboxは段階的に縮小

Googleは当初、2022年中にChromeのサードパーティーCookieサポートを廃止すると発表していましたが、何度も延期を繰り返した末、2024年7月23日に廃止方針を正式に撤回しました。代わりにユーザーが選択できる仕組みを導入するとしていましたが、2025年4月にはその選択プロンプトの導入も見送り、現行の設定方式を継続することを正式発表しました。つまり、Chromeでの完全廃止は当面ない状況です。詳しい経緯は過去記事「サードパーティCookie終了の問題点と対応法」でも解説しています。
なお、代替技術として開発されていた「Privacy Sandbox」についても、Googleは2025年10月にTopics APIやProtected Audienceなど主要APIの大半を縮小・終了する方針を発表し、Chrome 144(2026年1月)から段階的な廃止が始まり、Chrome 150(2026年7月予定)での完全削除が見込まれています。技術仕様の最新情報はGoogle Privacy Sandbox公式サイトで確認できます。

3-2.Safari・Firefox:既に完全ブロック

AppleのSafariは2020年3月以降、追跡防止機能「ITP」によりサードパーティーCookieをデフォルトで完全ブロックしています。Firefoxも同様にデフォルトでブロックしています。つまり、Chromeの方針撤回とは別に、Safari・Firefoxユーザーには既にサードパーティーCookieが届いていません。

4.「廃止撤回=対応不要」ではない理由

Chromeの方針撤回を受けて「もう対応不要」と考えるのは危険です。以下の理由から、引き続き対応が不可欠です。

  • Safari・Firefoxでは既にサードパーティーCookieが届いていない
  • 日本の改正個人情報保護法やEUのGDPRなど、法規制の観点から同意管理への対応は引き続き必要
  • Google自身がPrivacy Sandboxの主要機能を縮小するなど、方針が繰り返し変わってきた経緯がある

5.Cookie規制に対してマーケターが取りうる対策

5-1.1st partyデータの活用を強化する

自社が直接収集した会員情報や購買履歴など、1st partyデータの活用は、Cookie規制の影響を受けにくい基盤として引き続き重要です。1st partyデータの収集・活用方法については「ファーストパーティデータが勝負の鍵!プライバシー時代のSNSマーケティングとは」でも詳しく解説しています。

5-2.SEO・SNSなどCookieに依存しない集客を強化する

検索エンジン最適化(SEO)やSNS活用など、Cookieに依存しない集客手法を強化すれば、規制の影響を受けにくくなります。

5-3.各広告媒体・計測ツールの対応状況を確認する

各広告媒体社および計測ツールがCookie規制へどこまで対応しているかを定期的に確認することが重要です。Safari・FirefoxではCookieを使った計測はすでに制限されているため、データの欠損を前提とした分析体制を整えておく必要があります。

6.よくある質問(FAQ)

Q1.サードパーティCookie規制はリマーケティング広告にどう影響しますか?

Safari・FirefoxではすでにサードパーティーCookieがブロックされているため、これらのブラウザではリマーケティング広告の精度が低下しやすい状況です。Chromeは当面サードパーティーCookieを維持しますが、長期的には1st partyデータを活用したリマーケティング手法への移行が推奨されます。具体的な仕組みは「リマーケティング(リターゲティング)とは?仕組みや事例などを徹底解説」を参考にしてください。

Q2.Googleアナリティクスなどのアクセス解析への影響は?

GA4はファーストパーティーCookieやサーバーサイド計測を活用しているため、サードパーティーCookie規制による直接的な影響は限定的です。ただしSafariのITPなどによりCookieの保存期間が短縮される場合があり、ユーザーの再訪問データが正確に取得できないケースがある点には注意が必要です。

まとめ

ChromeのサードパーティーCookie廃止方針は2024年7月に撤回され、2025年4月には選択プロンプトの導入も見送られました。一方でPrivacy Sandboxの主要機能は2025年10月以降、段階的な縮小・廃止が進んでいます。Safari・Firefoxではすでに完全ブロックされており、法規制の観点からも同意管理への対応は引き続き必要です。「撤回されたから対応不要」ではなく、ブラウザごとの状況を正しく把握したうえで、1st partyデータ活用やCookie以外の集客手法を並行して進めていくのが現実的です。

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