【今さら聞けない】キュレーションサイトとは?問題点と人気のキュレーションサイト10選を紹介
キュレーションサイトは「まとめサイト」を意味する言葉ですが、詳しくはわからないという方も多いのではないでしょうか?昨今、キュレーションサイトは多く存在していて、正しく選んで使用すれば有益な情報を効率よく収集することができる便利なサイトです。本記事ではそんなキュレーションサイトについて解説します。
【重要】本記事は2021年10月時点の情報を基に執筆しています。後述3章で紹介している人気キュレーションサイトのうち、一部はその後サービス内容が変わっています。具体的には、「by.S」は2023年7月にサービスを終了し、「Antenna」は2023年10月にアプリ版の提供を終了(ブラウザ版は継続)し、「RETRIP」は2025年12月に「くふうトリップ」へとサービス名を変更しています(内容・URLは継続)。以下の紹介内容は発表当時(2021年)の情報として(参考)にし、各サイトの最新の状況はそれぞれの項目内で補足しています。利用の際は必ず各サイトの公式情報をご確認ください。
1.キュレーションサイトとは
キュレーションサイトとは、特定のテーマについて膨大なネット上の情報を収集し、見やすくまとめているサイトのことです。キュレーションサイトは、企業が自社の情報発信拠点として運営する「オウンドメディア」とは目的やコンテンツの性質が異なる収益モデルですが、情報収集の手間を省きたいユーザーに向けたメディアとして共通点もあります。
多くの情報の中から的確に選択を行っていることが、美術館や博物館で企画テーマに合わせて展示するものを選ぶ「キュレーター」に似ていることから、この名前がついています。
1-1.キュレーションサイトは増加し続けている
キュレーションサイトはここ数年で大幅に増え、これからも成長を続けると考えられます。その理由は、以下のようなことがあるでしょう。
1-1-1.ユーザー側の変化
スマートフォンやタブレット型端末の普及で、インターネットによる情報収集は暇さえあればいつでも可能になりました。
かといって、いちいちいろんなサイトを見て回るのはめんどくさく感じるもの。そのため、知りたい情報がすでにまとまっているキュレーションサイトは、情報収集にかける手間を省きたいユーザーに支持されています。
1-1-2.サイト運営者側の変化
キュレーションサイトはユーザーの人気を集めやすく、短期間で注目度とアクセス数を集められる可能性が高いものです。そのため、少ない投資で大きなリターンを得られる(かもしれない)メリットによって、参入を目論む運営者が増えています。
ただしユーザーにとってもサイト運営者にとっても人気の分、競争も激しくなっているため、戦略なしに参入すると失敗する確率が高いのもキュレーションサイトの特徴です。大手企業も続々と参入しているため、特に個人でキュレーションサイトを運営する際には、先を見据えた戦略を立てておく必要があります。
2.キュレーションサイトの問題点
便利に情報を入手できる反面、それが正しい情報であるとは限らないという問題があります。
他の人が書いた記事を参考に、その記事の情報が正しいかどうかの調査などをしないまま、新しい記事を作成して公開することがキュレーションサイトの風潮となってしまったことが原因です。
2-1.問題視された原因
- スピード重視で、正しい情報であるかなど、品質確認が行われない場合が多い
- 著作権侵害や無断転用など、許可なく他者のコンテンツを使用してしまう運営者が多い
誤った情報や、著作権侵害にあたる情報を掲載しているサイトが、多くの人の目に触れる場合、その影響は大きく、信頼できるサイトや情報を求めているユーザーの中には不快感を抱く人も多くなります。
また、間違った情報が間違った形で広まっていく原因にもなってしまいます。
しかし、そのような状態が問題となり、信頼度の低い情報を扱うサイトは次々に炎上。相次いでサイト閉鎖や情報を削除するような事案が多発しました。
2-1-1.Welqで問題になったこと
- 他サイトの記事や写真の無断使用、または一部改変での使用。
- 医療という分野にも関わらず、誤った内容の記事が多数掲載されていた。
既存の情報をコピペしただけのようなキュレーションメディアが多いのもまた事実です。キュレーションメディアの運営者は、著作権への理解をもとに価値のあるコンテンツを作成する必要があるでしょう。オリジナルコンテンツを作るポイントは「コンテンツSEOとコンテンツマーケティングの違いは?作成手順を公開」も参考になります。
2-2.信頼できるサイトかを見極める基準
- コンテンツの情報元が信頼できるか
- 専門的な知識をもって書かれた記事かどうか
- 専門的内容は、専門家の知識を得た上で作成されているか
- 他サイトからのコピーや引用だけで、コンテンツができていないか
情報の引用元などがきちんと表示されているサイトの場合、引用元をたどることで情報の信憑性を自ら調べることができます。引用元の記載があるかどうかを確認することで、信頼できるサイトかをある程度判断できるようになります。
これらの基準はサイトの安全性を見極めるための基準ではありますが、キュレーションサイトを健全に運営するための基準とも言えますので、サイト運営側も意識する必要があります。
3.(参考)2021年発表当時の人気キュレーションサイト10選
- グノシー
- Antenna(現在はアプリ版終了等の変化あり、後述)
- NewsPicks
- smartnews
- 4MEEE
- RETRIP(現在は「くふうトリップ」に名称変更、後述)
- by.S(2023年7月にサービス終了、後述)
- キナリノ
- macaroni
- MERY
3-1.グノシー
グノシーは、株式会社Gunosyが運営するキュレーションメディアです。世の中に読まれている情報、生活に必要なあらゆる情報を配信しています。ネット上に存在する様々な情報を独自のアルゴリズムで収集・評価付けし、ユーザーに届けています。
・特徴
- 多数のニュースサイトの記事がまとめられています。
- エンタメ、スポーツ、経済、国際、政治など、幅広い分野の旬のニュースをまとめ読みできます。
- ランキング、カテゴリ、キーワードごとの一覧があります。
・主なユーザー層
幅広い分野の旬のニュースをまとめ読みしたい人
3-2.Antenna
Antennaは株式会社グライダーアソシエイツの運営するキュレーションメディアです。ニュースというよりも雑誌のような立ち位置のキュレーションメディアで、350以上のメディアと提携しています。社内スタッフが一日に1500ものコンテンツに目を通して厳選し、毎日300~400のコンテンツを配信しています。
東京の生活をより楽しんでもらいたいという思いがあり、「TOKYO* LIFE」に資するコンテンツを配信しています。
・特徴
- 雑誌に近い
- 東京での生活を豊かにするコンテンツ
- 一日に300~400コンテンツ配信
・主なユーザー層
東京で暮らすアクティブな大人
(参考)Antennaは2012年のリリース以来長くアプリとして提供されていましたが、運営元の株式会社グライダーアソシエイツは2023年10月30日をもって「Antenna」アプリ版の提供を終了しました。サービス自体はブラウザ版(antenna.jp)で継続しており、新たに法人向けコンテンツ配信サービス「antenna to Go」も開始されています。詳しくは株式会社グライダーアソシエイツの公式発表をご確認ください。
3-3.NewsPicks
株式会社ニューズピックスが運営する経済情報に特化したキュレーションメディアです。M&A、ベンチャー、流通業界など、業界毎に関連するニュースを独自のアルゴリズム解析により網羅的に配信しています。
・特徴
- 各業界の専門家や友人をフォローすると、彼らがオススメ(Pick)する記事で構成されたオリジナルの紙面が作成されます。
- 各ニュースにコメントできます。
- 「Pick」ボタンをタップして、NewsPicks紙面上のユーザー仲間・Facebook・Twitterにシェアできます。
- ロイター、ダイヤモンド・オンライン、現代ビジネス、CNET Japan、ギズモード、ライフハッカーなどのニュース情報をワンストップで閲覧できます。
・主なユーザー層
経済各紙を閲覧したい人
3-4.smartnews
スマートニュース株式会社が運営するキュレーションメディア。様々な媒体運営の良質なコンテンツを、リアルタイムでエンターテインメントや経済、国際など様々なチャンネルに分類し表示しています。オフライン(圏外や機内モード)でもニュースが閲覧できます。
・特徴
- 世界で2500万以上ダウンロードされています。
- 話題になっている記事を自動で集め、配信してくれます。
- 標準で用意されたジャンルのほか、多くの特集や媒体を自由に追加して読むことができます。
- 記事の読込み速度が速く、一度ニュースを取得すると圏外でも閲覧できます。
・主なユーザー層
オフライン(圏外や機内モード)状態でもニュースを閲覧したい人
3-5.4MEEE
4MEEEは4MEEE株式会社(旧ロケットベンチャー株式会社)の運営する女性向けキュレーションメディアです。ファッション・美容・恋愛・ライフスタイルなど、可愛くなるためのコンテンツを配信しており、月間1000本以上の記事を配信しています。
・特徴
- 女性向け
- ファッション、美容、恋愛、ライフスタイルを扱う
・主なユーザー層
20~30代女性
3-6.RETRIP
RETRIPは「あなたを旅に連れていく」をコンセプトとする、旅行系のキュレーションメディア。写真や動画を使って旅行・観光・おでかけに関する情報をだれもがまとめることができます。国内から海外まであらゆるスポットのおでかけ情報が満載です。
・特徴
- 旅行キュレーションメディア
- 誰もがまとめ作成可能
・主なユーザー層
旅行好きの人
(参考)RETRIPは、運営会社のくふうカンパニーへの連結子会社化を経て、2025年12月22日に「くふうトリップ」にサービス名を変更しました。サービス内容やURLは変わらず、旅行・おでかけ情報メディアとして運営が続いています。詳しくはくふうトリップ公式のサービス名称変更のおしらせをご確認ください。
3-7.by.S(参考:2023年7月にサービス終了)
株式会社サイバーエージェントが運営していた、20代・30代の女性向けのキュレーションメディアでした。美容・ファッション業界のプロフェッショナルによる専門性の高い情報を幅広く提供していました。
・当時の特徴
- ターゲットの20代・30代女性の興味関心が高い美容・ファッションカテゴリに特化したメディア。
- 美容・ファッション業界の第一線で活躍する40名以上のプロフェッショナルが参画していました。
(参考)by.Sは2023年7月をもってサービスを終了しており、現在は利用できません。同様のターゲット層向けの情報を探す場合は、他の女性向けメディアや公式ブランドアカウントなどを当たってください。
3-8.キナリノ
キナリノは株式会社カカクコムの運営するライフスタイルメディアです。シンプルでナチュラルな暮らしを楽しむ女性をターゲットとしています。ファッション・雑貨・グルメ・インテリアなどのコンテンツを配信しています。
・特徴
- 女性向け
- ライフスタイルに関わるコンテンツを配信
・主なユーザー層
シンプルでナチュラルな暮らしをしたい女性
3-9.macaroni
macaroniは株式会社トラストリッジの運営する女性向けグルメキュレーションメディアです。最新のグルメ情報からレシピ動画まで、食に関する様々な記事を配信しています。女性をターゲットとしており、ビジュアルもおしゃれになっています。
・特徴
- 女性向け
- 「食」に関する情報を配信
・主なユーザー層
食べることが好きな女性
3-10.MERY
MERYは株式会社MERYの運営する女性向けキュレーションメディアです。かわいくなりたい女の子のための、ファッション・美容・恋愛などのコンテンツを配信しています。女性の等身大のコンテンツで20代女性から圧倒的な支持を得ています。
MERYは一度DeNA運営のメディアが問題になった際に非公開になっていました。現在は小学館と新たな体制で運営しています。
・特徴
- 女性向け
- ファッション、美容、恋愛など
・主なユーザー層
20代女性
4.成功するキュレーションサイトに共通すること
マネタイズモデルごとに、いくつかのキュレーションサイトの成功事例を紹介してきました。
この章では、成功するキュレーションサイトとはどのようなものか、マネタイズモデル問わず共通するものを分析してみます。キュレーションサイトも広い意味では「成功例から学ぶ!参考になるオウンドメディアの紹介」で紹介しているメディア運営の成功ポイントと重なる部分がありますので、あわせて参考にしてください。
4-1.メディアのブランド力が形成され、パートナー連携が可能
日本では特定のターゲット・カテゴリーに関わる情報のみを扱う「領域特化型(バーティカル)」なキュレーションサイトが非常に多い傾向があります。
バーティカルなキュレーションサイトの閲覧ユーザーは確実に「そのカテゴリーが好きな人」たちです。テーマに沿った質の高い記事によりファンを形成できているキュレーションサイトに掲載された広告はユーザーからの信頼度が高く、出稿した広告やコンテンツから購買行動へ続く可能性が他サイトよりもあります。
そのため、コンテンツ内容に関連する商材・サービスを扱う企業にとってバーティカルなキュレーションサイトは最適な出稿先メディアです。
キュレーションサイトの広告力はサイト上のバナーや記事広告にとどまらず、「キュレーションサイト公認のオススメ商品!」のように、ブランド力を活かしたタイアップ展開をするまでに高まっています。
とにかく流行り物の記事を集めたキュレーションサイトはPV数を大きく集めることは可能です。しかしPV数自体は大きくても、メディア自体のブランド価値が高くない状態のため、広告を出しても効果が出にくいというのが実情です。
キュレーションサイト運営側は、カテゴリが絞られた質の高い記事を集めてブランド力を形成し、パートナー連携によるマネタイズが、ビジネスとして成功するポイントと言えるでしょう。
4-2.権利関係に注意していること
また、キュレーションサイトでは画像や文章の引用を利用することがよくあります。しかし権利侵害しているケースが多く、問題視されています。大手企業のメディアでも多数権利侵害が起こり、近年たびたびニュースで見かけたこともあるのではないでしょうか。
上記のキュレーションサイト問題を受け、2017年にGoogleは日本限定のアップデートを適用しました。
引用などによって成り立つオリジナルでないコンテンツに対する評価が見直され、キュレーションメディアの上位表示が軒並み下がっていったといいます。
キュレーションメディアの信用性を守るために、
- 著作権
- 肖像権
- プライバシー権
といった権利関係に注意して、記事を作成・編集する必要があります。
5.まとめ:キュレーションサイトの戦略を見直しましょう
キュレーションサイトは今後少しずつ効果がなくなっていくという意見もありますが、いまだにキュレーションサイトが検索ワードの上位を占めているケースは少なくありません。一方で、本記事で見てきた通り、サービスの終了や名称変更など、業界の動きは数年単位で大きく変化します。
成功事例を参考に、自身のキュレーションサイト(もしくはオウンドメディア)の戦略を見直してみるとともに、参考にするキュレーションサイトの最新の運営状況を定期的に確認することをおすすめします。
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