Instagram Editsに音声リンクとリファレンスReel、Reels連結は10月28日に廃止へ|企業アカウントの対応整理

misosil編集部

Metaは2026年10月15日(現地時間)、動画編集アプリ「Edits」に音声リンクなどの新機能を追加したほか、Instagram本体にReelを見ながら撮影できる「リファレンス」機能を加えたと案内した。同じタイミングで、複数のReelsを連続したシリーズとして結びつける「Reels連結」機能が、10月28日から廃止されると報じられている。Social Media Todayが10月15日付で伝えており、新機能の一次情報はInstagramのクリエイター向け公式アカウント(Threads上の@creators)の投稿だ。

追加される機能と、なくなる機能が同時に動く珍しい更新である。企業アカウントの運用担当者にとっては、新機能を試す前に、10月28日までに済ませておくべき確認事項がある。本稿では、報じられている仕様を機能ごとに整理したうえで、運用チームが取るべき対応を順に示す。日本での提供状況は公式には示されていないため、「使える」と断定せず、手元の端末で確認する前提で読んでほしい。

今回の更新は3つに分けて理解する

発表された内容は多岐にわたるため、まず3つの塊に分けておく。

区分内容現時点で報じられている状況
Editsの新機能音声リンク、トレンドトピック、Kits、視覚効果ツールの拡充トレンドトピックはフォロワー1万人超のクリエイター限定
Instagram本体の新機能リファレンスReel(Use as reference)現時点ではiOS版のみ
廃止される機能Reels連結(複数のReelsをシリーズとしてつなぐ機能)10月28日から廃止

提供地域や日本語対応については、報道でも公式の投稿でも具体的に示されていない。この点は後半の「現時点で分かっていないこと」で改めてまとめる。

Editsの新機能|音声リンク・トレンドトピック・Kits

Editsは、Metaが2025年に公開した動画編集アプリだ。今回のアップデートでは、次の4点が加わったと紹介されている。

Reelsを作るクリエイターが、特定の楽曲や音声へのリンクを付けられる機能だ。視聴者はそのリンクをタップして、その音声を再生できる。どの画面から再生できるのか、再生した先で元の楽曲のページに移動できるのかといった細部は、公式の投稿では説明されていない。

企業アカウントにとっての意味は、自社の動画で使った音声(オリジナルのジングルや、ブランドのために制作した楽曲)を、視聴者が見つけやすくなる可能性があることだ。逆に、権利処理の済んでいない音源にリンクが付くと、使用実態が目に見える形で残る。音源の扱いは、後述の運用ルールで触れる。

トレンドトピック(Trending topics)

クリエイターのオーディエンスの間で何が注目されているかを示すインサイトだ。現時点ではフォロワー1万人超のクリエイターのみが利用できるとされている。企業アカウントでフォロワー数が1万人に届いていない場合は、当面は対象外になる。

Kits

好みの視覚スタイルの要素を専用のグループに保存し、いつでも同じスタイルに戻れる機能だ。フォント、色味、エフェクトの組み合わせを呼び出す用途が想定される。ブランドの見た目をそろえたい運用チームにとっては、担当者が変わっても同じ雰囲気の動画を作りやすくする道具になりうる。ただし、Kitsを複数の担当者で共有できるのか、アカウント単位で持てるのかは、公式の投稿に記載がない。

視覚効果ツールの拡充

表現の幅を広げるためのエフェクト機能が増えた。具体的な種類や数は、報道では示されていない。

Editsの直近の更新については、Instagram「Edits」にAIアシスタント登場|アカウントの数字を読んで次の企画を提案、米国で提供開始とInstagram Editsアプリにカルーセル編集ツールが登場、企業運用の制作フローはどう変わるかにもまとめている。Editsは、この数週間だけでも分析、カルーセル、音声と、機能追加が続いているアプリだ。

リファレンスReel|他の人のReelを見ながら撮る

Instagram本体に加わった機能が「リファレンス」だ。Instagramの案内では、手順は次のとおり。

  1. 90秒未満のReelを開く
  2. 三点メニューをタップする
  3. 「Use as reference」を選ぶ

選ぶと、撮影画面の小さなウィンドウに元の動画が表示される。ウィンドウは動かせて、一時停止もでき、撮影前に何度でも見返せる。カウントダウン機能もあり、元の動画のタイミングに合わせて撮り始めやすい。

Reelsの新機能「リファレンス」の流れと、廃止されるReels連結の時期を、Edits・Instagram本体・10月28日の3つの時点で整理した図解 追加される機能と廃止される機能。企業アカウントは10月28日までに連結の使用状況を点検する

記事では、他者の動画への返信や、感想動画、いわゆるリアクション動画を作るときに役立つ機能だと分析されている。これはメディア側の見立てであり、Metaが用途を限定して説明したものではない。

対象環境は、現時点ではiOS版に限られる。Androidなど他のOSへの提供時期は、報道に記載がない。

企業アカウントがリファレンスを使うときの注意

リファレンスは便利な反面、他者のReelを手本にして撮ることを後押しする機能でもある。企業アカウントで使うなら、次の点を先に決めておきたい。

  • 手本にしてよい動画の範囲を決める。 他社や他のクリエイターの動画を、構図や台詞までなぞって撮ると、模倣と受け取られる危険がある。「型を借りる」のは構成まで、「表現をなぞる」のは避ける、といった線引きを文章にしておく
  • 引用や返信として成り立たせる。 感想や返信の動画なら、元の動画の作者に敬意を示し、自社の意見や付加情報を明確に足す。単なる後追いに見えないことが、ブランドの印象を守る
  • 確認の担当者を置く。 撮影前に、手本にした動画の作者と権利関係を、担当者以外の目でも確認する

Reels連結の廃止|10月28日から何が変わるか

今回の更新で、運用への影響が最も大きいのはこちらだ。

Reels連結は、Instagramが2025年8月21日に全ユーザー向けに展開した機能だ。投稿画面で「Link a reel」を選ぶと、複数のReelsをつなげて連続したシリーズにでき、過去に公開したReelsも三点メニューから連結できた。連結されたクリップの下部には「Watch Part 2」のような表示が出て、視聴者を次のクリップへ案内する仕組みだった。

廃止は10月28日から適用されると報じられている。理由は、Reelsの体験を簡素化するためと説明されている。この情報は、クリエイター経済の専門家であるLia Haberman氏が、Instagramの説明として伝えたものだ。記事は、Instagramが長尺コンテンツを模索している流れを踏まえ、細切れに誘導するのではなく、長い視聴体験を作る方向への動きではないかと推測している。これも記事の見解であり、Metaが示した公式の理由ではない。

公式情報として分かっていないこと

廃止に関して、報道では次の点が示されていない。

  • 既に連結済みのReelsの扱い(連結表示だけが消えるのか、シリーズの並びが失われるのか)
  • 廃止後、過去の連結で積み上がった視聴の記録がどうなるか
  • 廃止の通知が、利用者に対してどのような形で出るか
  • 連結に代わる機能が用意されるかどうか

これらは、廃止日が近づいた時点で、Instagramの公式発信を再確認する必要がある。

【企業アカウント運用者向け】10月28日までにやること

ここからは、公開されている情報から考えられる運用上の対応だ。Meta公式の指示ではなく、あくまで運用の整理として読んでほしい。

1. 連結を使っているReelsを洗い出す

最初に、自社アカウントで連結機能を使った投稿が何本あるかを確認する。投稿の三点メニューに連結の項目が出るか、「Watch Part 2」のような表示が付いているかで見分けられる。洗い出したら、次の表のように管理しておくと、廃止後の対応が早い。

確認項目記録する内容廃止後の対応案
シリーズ名連結しているシリーズの呼び名概要欄や固定コメントで順番を案内する
本数シリーズを構成するReelsの数多いものから優先して見直す
数字連結が機能していた期間の再生数と最後まで見られた割合廃止前後で比べる基準にする
案内の文言動画内や字幕で「次のパート」を示しているか連結表示に頼らない文言へ差し替える

廃止前の数字を残しておくことが、特に重要だ。廃止後に再生数が落ちたとしても、連結の廃止が原因なのか、通常の変動なのかを切り分けるには、廃止前の基準値が要る。

2. 連結に頼らない導線を用意する

連結のボタンがなくなっても、シリーズ企画そのものをやめる必要はない。代わりの導線として、運用チームで検討できるのは次のような方法だ。

  • 動画の最後に、次の動画のタイトルや公開日を字幕で示す
  • 投稿のキャプションに、シリーズ全体の目次を載せる
  • プロフィールのハイライトや固定投稿に、シリーズの一覧をまとめる
  • 長尺で1本にまとめられる企画は、1本のReelに統合する

どの方法が効くかは、アカウントの視聴者層で変わる。1つに決め打ちせず、数本ずつ試して比べるのが現実的だ。

3. 新機能は「試す投稿」を決めてから使う

音声リンクやリファレンスは、日本で使えるかどうかが公式には示されていない。使えたとしても、全投稿に導入する必要はない。まず、影響の小さい投稿を1〜2本選び、次の点を確かめる。

  • 自社アカウント(ビジネスアカウント)で、機能の項目が表示されるか
  • 音声リンクをタップした先の動作が、想定どおりか
  • リファレンスで撮った動画が、手本の動画とどの程度似て見えるか

確認の結果は、画面の記録とともに社内の共有場所に残しておく。担当者が代わっても、判断の根拠を引き継げる。

4. 音源の権利を点検する

音声リンクは、音源が目に見える形で残る機能だ。ブランドの動画で使っている音源が、商用利用の許諾を得たものか、ビジネスアカウントで使える範囲に入っているかを、この機会に洗い直しておきたい。使用許諾の書面や、購入した音源のライセンスは、投稿の管理表と並べて保管するとよい。

5. 効果を測る数字を決める

新機能を試すときは、見る数字を先に決める。Reelsなら、次のような指標が候補になる。指標の設計全般はSNSのKPI設計|媒体別の指標一覧とレポートの作り方にまとめている。

見る数字確かめたいこと
最後まで見られた割合構成や冒頭の改善が効いたか
シェア数・保存数他人に勧めたくなる、後で見返したくなる内容か
プロフィールへのアクセス数動画から自社アカウントへの興味が生まれたか
制作にかかった時間リファレンスなどで工数が減ったか

数字は、機能を使った投稿と使わなかった投稿を、同じテーマで比べる。投稿数が少ないうちは偶然のばらつきが大きいため、数本分をまとめて見るのが妥当だ。

現時点で分かっていないこと

報道と公式の投稿を確かめた範囲で、次の点は示されていない。導入を判断する際は、未確定であることを前提にしてほしい。

  • 日本を含む各地域での、音声リンクとリファレンスの提供時期
  • Android版でリファレンスが使えるようになる時期
  • 音声リンクの再生先と、権利者への表示の仕組み
  • Kitsを複数の担当者で共有できるか
  • 既に連結済みのReelsが、廃止後にどう表示されるか
  • Reels連結に代わる機能の有無

よくある質問

Reels連結の廃止は、いつから適用されるのか

報道によれば、10月28日からだ。ただし、日本時間での切り替え時刻や、アカウントごとの適用の順序は示されていない。余裕を持って、10月27日までに点検を終えておくのが安全だ。

連結していたReels自体が削除されるのか

報道には、連結済みのReels自体が削除されるという記載はない。廃止されるのは連結の機能であり、動画の投稿そのものがなくなるとは書かれていない。ただし、連結表示の扱いは明らかになっていないため、公式の続報を確認したい。

リファレンスは日本のアカウントでも使えるのか

現時点で報じられているのはiOS版のみで、日本での提供状況は公式には示されていない。手元のiPhoneで、90秒未満のReelの三点メニューに「Use as reference」に当たる項目が出るかを確かめるのが確実だ。

他社のReelをリファレンスにして撮ってもよいのか

機能としては可能とされているが、模倣と受け取られる危険がある。構成を参考にするのはよいとしても、台詞や映像の表現をなぞる撮り方は避け、自社の意見や情報を足した動画として成り立たせるのが望ましい。

トレンドトピックは企業アカウントでも使えるのか

現時点では、フォロワー1万人超のクリエイターのみが対象とされている。企業アカウントがこの条件に当てはまるかは、アカウントの種類によって異なる可能性があり、公式には明記されていない。

まとめ

  • Editsに音声リンク、トレンドトピック、Kits、視覚効果ツールが加わり、Instagram本体にはReelを見ながら撮るリファレンス機能が登場した。リファレンスは現時点ではiOS版のみ
  • 一方で、複数のReelsをつなぐReels連結は10月28日から廃止される。理由はReelsの体験の簡素化と報じられている
  • 企業アカウントは、まず連結を使った投稿を洗い出し、廃止前の数字を記録しておく。連結に頼らない導線(字幕、キャプションの目次、ハイライト)も用意する
  • 新機能は、日本での提供状況が示されていないため、影響の小さい投稿で試し、表示と動作を確かめてから運用に組み込む
  • 音声リンクは音源が見える形で残るため、音源の権利を点検する機会になる

出典

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