Instagram、アプリ起動時にReelsを最初に開く選択肢をテスト|昨年の経緯と企業アカウントへの影響
Instagramがアプリを開いた直後にReelsを表示する選択肢をテストしていると、2026年10月5日に報じられました。2025年のインド・韓国での先行テスト、Mosseri氏の発言、日本での扱い、企業アカウントの見直しポイントを整理します。
Instagramが、アプリを開いた直後に最初の画面としてReelsを表示する選択肢をテストしていると、米Social Media Todayが2026年10月5日に報じた。ホームのフィードではなくReelsから始められる設定で、利用者が好みに応じて切り替えられる形だという。
日本のInstagram運用担当者にとって気になるのは、「自社のフィード投稿はいつ見られるのか」「Reelsに寄せるべきなのか」という点だろう。ただし、この件はまだ限定的なテストの段階で、Metaからの公式な発表は出ていない。
この記事では、報じられている内容と、2025年に行われた先行テストの経緯を整理し、企業アカウントが今のうちに見直しておくとよい点を考える。
報じられているテストの内容
Social Media Todayによれば、テスト中の画面では、Reelsが最初に開く。画面上部のストーリーズは従来どおり表示され、通常のフィードにはスワイプで移動できる。利用者はいつでも元の表示に戻せるとされている。
このテストを見つけたのは、アプリ研究者のRadu Oncescu氏だ。同氏がThreadsに投稿した画面画像をもとに、同メディアが報じた。報道の時点で、Metaの担当者によるコメントは掲載されていない。
押さえておきたいのは、現時点でわかっているのが「画面画像から確認された限定的なテスト」という点だ。対象の地域や利用者の範囲、全体への展開の有無は示されていない。日本で表示されるかどうかも、発表されていない。
昨年のインド・韓国テストとの関係
起動時にReelsを前面に出す試みは、今回が初めてではない。
TechCrunchは2025年9月29日に、Instagramがインドと韓国で、Reelsを優先したUIをテストしていると報じた。限られた利用者を対象にしたもので、Metaは「全世界への展開を目指している」と述べたとされる。当時のテストでは、次のような変更が確認されている。
- ストーリーズは画面上部に残る
- ダイレクトメッセージのボタンが、画面下部の中央に移る
- Reelsのタブが2番目の位置に来て、スワイプで移動できる
- Reelsの隣に「フォロー中」のタブが加わり、「すべて(おすすめ)」「友だち(相互フォロー)」「最新」の3種類のフィードから選べる
続いてSocial Media Todayは2025年10月2日に、インドでの同様の試みを報じている。その際、Instagramを率いるAdam Mosseri氏は「Reelsとダイレクトメッセージが、ここ数年のInstagramの成長のほとんどを牽引してきた。そこで、この2つを最初の2つのタブにすることを検討している」と述べたとされる。同じ報道では、アプリ内の利用時間の50%をReelsが占め、動画の視聴時間が前年比で20%伸びていることにも触れている。
つまり、今回の報道を単発の出来事として見るより、Instagramが1年にわたって試行を続けている「Reels優先」の流れの一部として見るほうが実態に近い。

起動直後に見える画面のイメージ。ストーリーズは上部に残り、通常のフィードにはスワイプで移動する
昨年のテストと今回の違い
Social Media Todayは、今回のテストが、昨年のインドでの試みと同種のものだと伝えている。昨年の形は、ストーリーズの帯をReelsの上に残しつつ、従来のフィードへは画面右上のアイコンから移るというものだった。
今回の報道で特徴的なのは、「選択肢」として語られている点だ。全員をReels起動に切り替えるのではなく、希望する利用者が自分で選ぶ形になる見込みだとされる。ただし、同メディアはMetaの意図を推測した部分もあり、実際の設計は正式な発表を待つ必要がある。
| 項目 | 2025年のテスト | 2026年10月の報道 |
|---|---|---|
| 対象地域 | インド、韓国と報じられた | 明示されていない |
| 情報源 | Metaの発表をTechCrunchなどが報道 | アプリ研究者の画面画像をもとに報道 |
| Metaのコメント | 「全世界への展開を目指す」と報じられた | 報道時点では掲載なし |
| 位置づけ | UI全体の見直しを含むテスト | 起動時の表示を選べる選択肢 |
日本の運用担当者が気にするべき点
日本での提供は、現時点で報じられていない。ただし、Instagramの新機能が先行地域のあと日本へ広がる例はある。たとえばInstagramリールのAI自動翻訳が日本語対応。声質再現とリップシンクの仕組みと企業アカウントの活用方法で扱った機能は、2025年8月に英語とスペイン語で始まり、日本語に対応したのは2026年7月だった。
とはいえ、今回のテストが最終的に採用されるかはわからない。テストのまま終わった機能も少なくない。今から大きな運用方針の転換をするのは早く、「見直しの準備をしておく」という姿勢が現実的だ。
企業アカウント運用者の視点|起動時にReelsが開くと何が変わるか
ここからは、日本の企業アカウントを運用する担当者の立場で、仮にReels起動を選ぶ利用者が増えた場合を想定して考える。以下は報道された内容からの推測を含むため、実際の影響は提供後の数字で確かめる必要がある。
フィード投稿の「最初に見られる機会」が減る可能性がある
起動時にホームのフィードが表示されている現状では、フォロワーがアプリを開いた直後に、フォロー中のアカウントのフィード投稿が目に入りやすい。Reelsが最初に開く設定を選んだ利用者には、この機会がなくなる。フィード投稿の閲覧は、スワイプで一手間かけて移動した人に限られる。
画像投稿やカルーセルを主軸にしている企業は、投稿ごとのリーチやエンゲージメントの推移を、今のうちに記録しておくとよい。後から変化が出ても、比較する基準がなければ原因を切り分けられない。
Reelsは「新規に見つけてもらう」入口として重みが増す
Reelsは、フォローしていない人にも届く表示が中心だ。起動時にReelsを開く利用者が増えれば、アカウントの発見のされ方は、フォロー関係よりもReelsの内容に左右される度合いが強まる。短い動画で、最初の数秒に商品や悩みの解決を見せる設計が、これまで以上に問われる。
Reelsを作る工数が課題なら、素材を選ぶだけでリールの下書きを作れる機能も出ている。詳しくはInstagram「First Draft」登場、複数クリップから10秒でリールの土台を自動生成する新機能を解説で解説している。
ストーリーズの価値は変わらない
報じられているテストでは、ストーリーズは画面上部に残る。既存のフォロワーとの接点として、ストーリーズを使った告知や質問スタンプの運用は、起動画面がどう変わっても影響を受けにくい。フィード投稿の初動が弱まった場合の補完として、ストーリーズとの組み合わせを見直す余地がある。
ダイレクトメッセージの導線も確認する
2025年のテストでは、ダイレクトメッセージのボタンが画面下部の中央に移った。Mosseri氏の発言のとおり、Reelsとダイレクトメッセージが成長を牽引しているなら、問い合わせや予約の受付をダイレクトメッセージで行っている企業は、返信体制を整えておく価値がある。利用者が気軽に送れる位置にボタンが来れば、メッセージの量も変わりうる。
よくある質問
日本のInstagramでも、起動時にReelsを開けるようになるのか
現時点では発表されていない。報じられているのは限定的なテストで、対象地域も示されていない。Metaからの正式な案内が出るまでは、今の画面構成を前提に運用して問題ない。
Reelsを増やさないと、フィード投稿は見られなくなるのか
そうとは言い切れない。報じられている設計では、フィードにはスワイプで移動でき、いつでも元に戻せるとされている。利用者の選択に委ねられる形のため、影響の大きさは、Reels起動を選ぶ利用者の割合しだいだ。
今すぐやっておくべきことはあるか
投稿の種類ごとのリーチとエンゲージメントを記録し、基準を作っておくことだ。Reelsを増やす場合も、既存のフィード投稿をやめるのではなく、役割を分けて組み合わせるほうが、変化に対応しやすい。
まとめ
- Instagramは、アプリ起動時にReelsを最初に開く選択肢をテストしていると、2026年10月5日に報じられた。
- 昨年にインドと韓国で行われたReels優先UIのテストの流れを引く試みで、Mosseri氏は「Reelsとダイレクトメッセージが成長を牽引している」と述べたとされる。
- 今回の報道はアプリ研究者の画面画像に基づく限定的なもので、Metaの公式コメントや日本での提供は発表されていない。
- 企業アカウントは、投稿種別ごとの数字の記録、Reelsの制作体制、ストーリーズとダイレクトメッセージの導線の見直しを、今のうちに進めておくと動きやすい。
Instagramの起動画面は、フィード中心からReels中心へと少しずつ試行が続いている。正式な発表が出た段階で、本記事も更新していく。
出典
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