Instagram、投げ銭・アフィリエイトなどクリエイターの収益化機能の拡充を発表
Instagramを運営する米Facebook社(現Meta社)は2021年6月8日(現地時間)に、Instagramでクリエイターの収益化サポートの強化を開始し、アフィリエイト機能・バッジ機能・ショップ機能の拡充を発表しました。
本記事では収益化サポートに関連する3つの機能それぞれの内容、またどの地域が対象でいつから何ができるようになるのか等を解説します。
【重要】本記事は2021年6月時点の発表内容を基に執筆しています。その後、ここで紹介したネイティブアフィリエイト機能は2022年8月末に終了し、アプリのショップタブは2023年1月に、ライブショッピングは2023年3月に廃止されました。一方で、2026年3月には外部リンクにも対応した新しいアフィリエイト機能が改めて導入されるなど、Instagramの収益化機能は大きく様変わりしています。当時の発表内容は(参考)として残し、後半の「2026年現在のInstagram収益化機能」で最新状況を紹介していますので、あわせてご覧ください。
1.(参考)Instagram「アフィリエイト機能」の発表(2021年当時)
Instagramは、向こう数か月で「アフィリエイト機能(native affiliate tool)」のテスト開始を予定していると発表しました。
このアフィリエイト機能を用いることで、クリエイターはInstagramのアプリ上で決済までを完結できる「チェックアウト機能」に対応している商品の「ショッピングタグ」(商品名・価格などを表示し、商品詳細ページに遷移させることが可能)を自身の投稿に付けることが出来、フォロワーに商品をシェアした結果、購入がなされた場合には仲介料を得ることが出来る、という仕組みです。
なお、アフィリエイト投稿の冒頭には「eligible for commission(意味:手数料の対象)」と表記がなされ、その商品の購入でクリエイターのサポートが可能であることが閲覧者には一目瞭然となります。
アフィリエイト機能の導入によって、以下のようなことが購入者・企業ともに想定されます。
- 購入者側:好きなクリエイターから直接購入しやすくなる
- 企業側:クリエイターとの新しい協業方法や報酬の支払い方法
なおアフィリエイト機能のテスト対象は、米国の一部クリエイターと企業で開始し、段階的に提供対象を広めていく予定としていました。
しかし、このネイティブアフィリエイト機能は米国でのテスト提供にとどまり、2022年8月末をもって終了しました。その後、2026年3月には外部のアフィリエイトリンクも利用できる新しい形のアフィリエイト機能が再び導入されており、形を変えて復活しています(詳細は後述)。
2.(参考)Instagram「ショップ機能」の拡充(2021年当時)
自身のブランドを持っているクリエイターは、ショップ機能を活用し、個人アカウントのプロフィール画面にショップへのリンクを追加できるようになると発表されました。それまではショップ機能を利用するためにはブランドのInstagramアカウントである必要がありましたが、ファンに自身の商品を紹介することがより簡単になる、という内容でした。
また、新たにブランドを立ち上げたり、オリジナル商品を販売したいと考えているクリエイターは、Bravado/UMG、Fanjoy、Represent、Springというパートナー企業とアカウントを連携させることで、Instagramアプリを通じて簡単に商品を制作し、ショップ機能を通じて販売できるようになるとされ、米国のクリエイターを対象に年内に提供開始する予定と発表されました。
さらに当時のアップデートでは、米国でテストを実施していたIGTV広告(クリエイターが投稿するIGTV動画の冒頭に広告を表示)をオーストラリアや英国、ドイツ、フランスにも拡大する計画も紹介されていました。
ただし、その後Instagramはコマース関連機能の方針を大きく転換しています。アプリのショップタブは2023年1月に廃止され、ライブショッピング機能も2023年3月に終了しました。また、IGTVは2021年10月に通常の動画投稿へ統合されて名称自体が消滅し、動画収益化の軸は現在リール(Reels)へ移行しています。
3.(参考)Instagram「バッジ機能」のアップデート(2021年当時)
バッジ機能は、利用者がInstagramライブを視聴中にバッジを購入し、お気に入りのクリエイターやビジネスを応援することができる、いわゆる「投げ銭」機能で、2020年10月に日本国内でもテストが始まりました。2021年のアップデートでは、1回のライブ配信中にファンが複数のバッジを購入できるようになりました。
また、当時は所定の条件を満たしたクリエイターへの支援金プログラムも実施され、7日のうちに15分以上ライブ配信をした場合は100米ドル、30日のうちに他のアカウントと一緒に30分以上ライブ配信をした場合は150米ドル、4週にわたって毎週15分以上ライブ配信した場合は250米ドルが支払われる、という内容でした。ただし、これらの支給は当時の期間限定の施策です。
なお、バッジ機能そのものは2026年現在も提供が続いており、ライブ配信における投げ銭の手段として定着しています。
4.2026年現在のInstagram収益化機能
2021年の発表から機能の統廃合を経て、2026年現在のInstagramにおけるクリエイター収益化の主な手段は以下のように整理できます。
- バッジ:ライブ配信中に視聴者がバッジを購入してクリエイターを応援する投げ銭機能。仕様の詳細はInstagram公式ヘルプで確認できます。
- ギフト:リール投稿に対してファンが「スター」を使ってギフトを送り、クリエイターの収益になる機能。
- サブスクリプション:月額課金でフォロワー限定のコンテンツやバッジを提供できる機能。
- アフィリエイト(2026年に再導入):Metaのコマースカタログに登録された商品を対象に、外部サービスのアフィリエイトリンクも活用しながら成果報酬を得られる仕組みとして再スタートしました。
- ブランドコンテンツ(企業タイアップ):企業とのタイアップ投稿による報酬。
ただし、各機能の提供状況は国・地域やフォロワー数などのアカウント条件によって異なります。そのため、最新の対象条件はInstagram公式クリエイターサイトで確認することをおすすめします。
ちなみに、ファンからの投げ銭でクリエイターを支援する仕組みはSNS全体に広がっており、YouTubeでも「Super Thanks」機能が提供されています。また、Instagram投稿が購買意欲に与える影響については、Instagramマーケティングの論文から考察した記事で詳しく解説しています。
5.まとめ
2021年6月の発表は、Instagramがクリエイターエコノミーへ本格的に取り組む第一歩でした。しかしその後、ネイティブアフィリエイトやショップタブ、ライブショッピングは廃止・再編され、2026年現在はバッジ・ギフト・サブスクリプション、そして再導入された新アフィリエイト機能が収益化の柱となっています。
このようにSNSの収益化機能は短期間で大きく変化するため、クリエイターや企業の担当者は公式情報を継続的にチェックし、その時点で利用できる機能を柔軟に組み合わせていくことが重要です。
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