Bluesky、動画アップロード上限を10分に拡大|企業のSNS運用に使えるか検証

misosil編集部

Blueskyの公式アカウント(@bsky.app)は2026年8月25日(現地時間)、投稿できる動画の上限時間を従来の3分から10分に拡大したと発表した。あわせてアップロード速度を従来比2〜3倍に高速化したことも明らかにしている。TechCrunchなど海外メディアが8月26日付で報じ、国内でもGIGAZINEやライブドアニュースが同日中に追随して伝えた。

Blueskyの動画機能は2025年3月に「最長3分」で解禁されたばかりで、1年半足らずでの大幅な上限拡大となる。本記事では公式発表の内容を一次情報で確認したうえで、企業のSNS運用担当者が今からBlueskyの動画機能を試す価値があるかどうかを、TikTokとの位置づけの違いや国内での定着度も踏まえて検証する。

何が変わったのか:上限時間・ファイルサイズ・速度

公式アカウントの投稿原文は以下の通りだ。

“Big video update! You can now post videos up to 10 minutes long, and they’ll upload 2–3x faster. That’s on top of the recent increase in maximum file size to 300MB.”

この一文からわかる通り、今回のアップデートの核は「動画の長さ上限」と「アップロード速度」の2点であり、ファイルサイズ上限の300MBについては「最近すでに引き上げ済みの値の上に、さらに今回の変更が乗る」という位置づけになっている。TechBriefly JPの報道によれば、ファイルサイズ上限は2026年6月時点で100MBから300MBへとすでに引き上げられており、今回新設された数字ではない。この時系列を混同すると「8月のアップデートで300MBになった」と誤解しがちなので注意したい。

主な変更点を整理すると以下の通りだ。

項目変更前変更後(2026年8月26日〜)
動画の最大投稿時間3分(2025年3月時点の上限)10分
ファイルサイズ上限300MB(2026年6月に100MBから引き上げ済み)300MB(据え置き)
アップロード速度従来水準2〜3倍高速化
対応プロトコルAT Protocol準拠アプリ全般同左(Bluescreen、Reelo、Skylightなど関連アプリにも波及)

10分という数字は、動画共有アプリのTikTokが現在採用している投稿上限と同じ長さだ。この一致は複数の海外メディアが指摘しており、AndroidHeadlinesは「Bluesky’s update seems like it’s going after TikTok(TikTokを狙った動きに見える)」と分析している。一方で、Blueskyの狙いを裏付ける公式のコメントは今のところ確認できておらず、この点はあくまで「そう分析されている」という段階にとどまる。

なぜこのタイミングでの拡大なのか

海外メディアのDataconomyは、今回のアップデートの背景として「Blueskyのアクティブユーザー数が2026年7月時点で前年同期比25%減少した」と報じている。ユーザー数の伸び悩みが伝えられるなかでの動画機能強化であり、テキスト中心のプラットフォームから、より滞在時間を稼ぎやすい動画コンテンツへとユーザーの投稿行動を広げたい思惑がうかがえる。

Blueskyはこれまで「Xの代替」という文脈で語られることが多かったが、動画の投稿時間をTikTokと同じ10分に揃えたことは、テキストSNSの範囲を超えて動画プラットフォームとしての立ち位置も狙い始めたと捉えることができる。GIGAZINEの報道では、日本のマスコットキャラクター「ちぃたん☆」の公式アカウントが早速この新機能を使って4分10秒の動画を投稿したことも紹介されており、国内アカウントの反応も早い部類に入る。

企業アカウント運用者向け:今からBlueskyで動画を試す価値はあるか

ここが本記事の独自の視点だ。一般ニュース報道は「上限が拡大した」という事実止まりのものが多く、企業のSNS運用担当者が実際にどう動くべきかまで踏み込んだ記事はまだ少ない。結論から言うと、現時点でBlueskyの動画機能に本腰を入れるのは時期尚早だが、「低コストで試せる場」としての価値はある。理由は3つだ。

第一に、Blueskyは国内でも一定数のアーリーアダプター層(メディア関係者、テック系インフルエンサー、一部の自治体・企業広報アカウントなど)を抱えているものの、TikTokやInstagramリールのような「動画を主目的にアプリを開く」利用習慣はまだ根付いていない。動画を10分投稿できるようになったからといって、フォロワーの視聴習慣が一夜にして変わるわけではない。

第二に、アルゴリズムによるレコメンド配信の設計がTikTokほど成熟していない。Blueskyはタイムラインの構成をユーザー自身が選べる「カスタムフィード」を特徴としており、運営側が積極的に動画をおすすめ表示で押し出す設計にはまだなっていない。つまり長尺動画を投稿しても、フォロワー以外への波及は現状では限定的だと見ておくべきだ。

第三に、それでもBlueskyには「参入コストの低さ」というメリットがある。300MB・10分という上限は、企業が撮影済みのセミナー抜粋動画や製品デモ、YouTubeに投稿した動画のダイジェスト版をそのまま転用しやすい水準だ。TikTokやInstagramリール向けに新規で縦型ショート動画を制作するほどの工数をかけずに、既存資産を再利用してBlueskyでの反応を見る、という位置づけであれば費用対効果は十分に見合う。

まとめると、Blueskyの動画機能は「攻めの新規チャネル」としてではなく、「既存動画資産の置き場を増やす」実験的な選択肢として捉えるのが現実的だ。すでにBlueskyで企業アカウントを運用している場合は、次の投稿から10分尺の動画を試す価値がある一方、Blueskyアカウントをこれから新設してまで動画投稿に注力する優先度は、現時点では他のSNS運用課題より低いと判断してよいだろう。企業アカウント運用の全体設計については、以下の記事で詳しく解説している。

企業アカウント運用の基礎についてはBluesky(ブルスカ)とは?2026年最新版|企業アカウント運用は「是」か「非」かで解説済みだ。またBluesky自体の特徴や他SNSとの違いについてはポストTwitter?拡散型SNS「Bluesky」とはも参照してほしい。

実務での活用イメージ

具体的にどんな動画がBluesky向きかを整理すると、次のようなコンテンツが転用しやすい。

  • ウェビナー・セミナーの要点抜粋(3〜8分程度)
  • 製品デモや使い方紹介の一部切り出し
  • 展示会・イベントの現地レポート動画
  • YouTube本編のハイライトダイジェスト

いずれも「新規制作」ではなく「既存動画の転用」を前提にしている点がポイントだ。10分という上限は長尺コンテンツをフルで載せるには十分ではないが、要点をまとめたダイジェストには適した長さと言える。

Bluesky動画アップロード上限拡大のポイントと企業運用者への影響 Blueskyの動画アップロード仕様変更点と、企業アカウント運用における活用の考え方

FAQ

Q. Blueskyの動画アップロード上限はいつから10分になりましたか。 A. 公式アカウントの発表は2026年8月25日(現地時間)で、TechCrunchなど海外メディアは8月26日付でこれを報じている。日本時間では8月26日以降に反映されたと見られる。

Q. ファイルサイズの上限300MBも今回のアップデートで決まったのですか。 A. いいえ。公式投稿の文言によれば、300MBへの引き上げは今回のアップデート以前にすでに実施済みで、今回の変更は主に「投稿時間の上限」と「アップロード速度」が対象だ。TechBriefly JPの報道では2026年6月に100MBから300MBへ引き上げられたと伝えられている。

Q. すでにBlueskyに投稿済みの3分動画は削除されますか。 A. 今回確認した一次情報・報道の範囲では、既存の投稿動画に影響があるという記述は見当たらない。上限拡大は今後の新規アップロードに適用されるものと考えるのが妥当だ。

Q. TikTokやInstagramリールと同時運用する意味はありますか。 A. 現時点ではBlueskyの動画レコメンド機能はTikTokほど成熟していないため、フォロワー以外への拡散力は限定的だ。既存動画の転用先を増やす「保険的なチャネル」として位置づけるのが実態に合っている。

まとめ

Blueskyは2026年8月25日、動画の投稿時間上限を3分から10分に拡大し、あわせてアップロード速度を2〜3倍に高速化したと発表した。ファイルサイズ上限の300MBはこのアップデート以前にすでに引き上げ済みの数値であり、混同しないよう注意したい。10分という数字はTikTokの投稿上限と一致しており、複数の海外メディアがTikTokを意識した動きだと分析している。

企業のSNS運用担当者にとっては、Blueskyの動画機能はまだ「新規チャネルとして攻める」段階ではなく、YouTubeやセミナー動画などの既存資産を低コストで転用し、反応を見る実験の場として位置づけるのが現実的だ。すでにBlueskyアカウントを運用している企業は、次の投稿で10分尺の動画を一度試してみる価値がある。

出典

関連する記事

まずは無料で相談