Pinterest、広告キャンペーン目標「コンバージョン」「カタログ販売」を整理し新名称3種類に統合

misosil編集部

Pinterestは2026年9月8日、広告キャンペーンの目標設定を整理し、従来の「コンバージョン(Conversions)」と「カタログ販売(Catalog Sales)」を廃止して、新しく「Consideration(検討)」「Leads(リード)」「Sales(売上)」という3つの名称に統合したと発表した。米Social Media Todayが同日付で報じている。本稿執筆時点で、この変更を扱った一次情報はSocial Media Today単独であり、日本語での専門解説記事も確認できていない。

何が変わったのか――旧名称と新名称の対応

pinterest広告の始め方|アカウント作成から入稿まで解説で紹介したとおり、Pinterest広告のキャンペーン目標はこれまで「ブランド認知度」「動画視聴回数」「比較検討」「コンバージョン」「カタログ販売」という名称で案内されてきた。今回の変更は、このうち**「コンバージョン」と「カタログ販売」の2つを廃止し、最適化方式に応じて3つの新しい目標名に振り分け直す**という内容だ。Social Media Todayの報道にもとづき、対応関係を整理する。

旧名称最適化方式新名称
カタログ販売Pin Clicks(CPC)Consideration(検討)
カタログ販売Conversion/ROAS(CPM)Sales(売上)
コンバージョン非トランザクション事象(登録・リード獲得など)Leads(リード)
コンバージョントランザクション事象(購入・チェックアウトなど)Sales(売上)

つまり「カタログ販売」も「コンバージョン」も、1つの旧名称がそのまま1つの新名称に置き換わるわけではなく、キャンペーンでどの指標を最適化対象にしていたかによって、Consideration・Leads・Salesのいずれかに振り分けられる形になっている。Leadsキャンペーンは登録やリード獲得といった非取引的な成果を促進するもの、Salesキャンペーンはカート追加やチェックアウトといった取引的な成果を促進するものと説明されている。

なお、「ブランド認知度」や「動画視聴回数」という目標が今回の変更対象に含まれるかどうかについては、Social Media Todayの報道に明記がなく、本稿執筆時点では確認できていない。今回整理されたのは、比較検討より下のファネル(コンバージョン・カタログ販売)に相当する目標名であると理解しておくのが安全だ。

Pinterest広告のキャンペーン目標が旧名称から新名称3種類(Consideration・Leads・Sales)へ整理される対応関係を示した図解 カタログ販売・コンバージョンは最適化方式に応じてConsideration・Leads・Salesへ振り分けられる

既存キャンペーンはいつまで使えるか

既存の「コンバージョン」「カタログ販売」キャンペーンは、2027年4月30日まで編集可能とされている。この期限を過ぎると、該当するキャンペーンは自動的にアーカイブされる見込みだ。つまり広告主には半年以上の移行期間が用意されている形になる。

Pinterestは今回の変更について「パフォーマンスの変化はなく、キャンペーンのランプアップ時間も同じ」と説明している。名称の整理による設定項目や配信ロジックそのものへの影響は無いという立場だ。新規にキャンペーンを作成する場合は、最初から新しい3つの目標名から選ぶことになる。

【独自視点】名称変更そのものより「社内の対応表更新」が実務の本番になる

今回の変更は配信ロジックに手を入れるものではないとPinterestが説明している以上、広告運用の現場で本当に手間がかかるのは「名称が変わったことに自社の運用ルールをどう追従させるか」という社内側の作業だ。具体的には次の2点が実務上の論点になる。

1つ目は、レポーティング・ダッシュボードの表記統一だ。社内のレポートやスプレッドシートに「コンバージョン」「カタログ販売」という名称で蓄積してきた実績データがある場合、2027年4月30日以降に新規作成するキャンペーンは新名称でしか選べなくなる。過去データと新データを同じ軸で比較できるよう、どのレポート項目がConsideration・Leads・Salesのどれに対応するのかを、自社のキャンペーン一覧を見ながら早めに棚卸ししておきたい。とくに旧「カタログ販売」はCPC最適化かCPM最適化かで新名称が分かれるため、同じ旧名称のキャンペーンでも新名称側では別カテゴリに散らばる可能性がある点に注意が必要だ。

2つ目は、Pinterest広告のAI機能まとめ2026|Performance+の全貌とBusiness Assistant・MCPの現状で解説したPerformance+との関係だ。Performance+は比較検討・コンバージョン・カタログ販売の各キャンペーンで利用できる機能として案内されてきた。目標名が整理された後、Performance+の対象キャンペーンが新名称のどこに位置づけられるのかは、新規キャンペーン作成画面で実際に確認するのが確実だ。目標名の変更に気づかずに「Performance+が使えるキャンペーン種別が分からなくなった」という問い合わせが社内で発生するケースは起こりやすいため、運用マニュアルやチェックリストの表記を先に更新しておくと混乱を避けやすい。

移行期限までに確認したい3つのチェック項目

2027年4月30日という期限は半年以上先だが、広告運用担当者が複数のキャンペーンを抱えている場合、直前にまとめて対応しようとすると棚卸しだけで時間を取られかねない。次の3点は早めに着手しておきたい。

  1. 稼働中キャンペーンの名称別リストアップ:現在「コンバージョン」「カタログ販売」で運用しているキャンペーンを一覧化し、それぞれの最適化方式(Pin Clicks/Conversion・ROAS/トランザクション事象の有無)を確認する。これにより、各キャンペーンが新名称のConsideration・Leads・Salesのどこに位置づけられるかが事前に分かる。
  2. 社内レポートの表記ルール更新:月次・週次レポートで「コンバージョン経由の売上」のように旧名称を前提にした表現を使っている場合、新名称への言い換えルールを先に決めておく。複数の担当者がレポートを作る体制では、表記がバラつくと社内比較がしづらくなる。
  3. 新規キャンペーンでの目標選択フローの共有:期限後に新規作成するキャンペーンは新名称からしか選べない。これまで「カタログ販売」を選んでいた担当者が、CPC最適化かCPM最適化かによってConsiderationとSalesのどちらを選ぶべきか迷わないよう、選択基準を運用マニュアルに落とし込んでおくとよい。

日本の広告主への影響

2026年9月8日時点の一次情報では、対象国・地域についての個別の言及はなく、グローバルでの変更として報じられている。日本のPinterest広告アカウントでも、Ads Managerの目標選択画面を開けば新名称が反映されているかどうかを直接確認できる。既存キャンペーンの編集期限(2027年4月30日)についても地域差があるかは明記されておらず、自社アカウントでの表示を基準に判断するのが確実だ。

FAQ

Q. 既存の「コンバージョン」キャンペーンは今すぐ使えなくなりますか。

A. いいえ。2027年4月30日までは編集可能とされている。期限を過ぎると自動的にアーカイブされる見込みだ。

Q. 新しいキャンペーンを作る場合、旧名称は選べませんか。

A. 新規作成時は新しい3つの目標名(Consideration・Leads・Sales)から選ぶ形になる。

Q. 「ブランド認知度」や「動画視聴回数」も名称が変わりますか。

A. 本稿執筆時点のSocial Media Todayの報道に、これら2つの目標についての言及はなく、今回の変更対象かどうかは確認できていない。

Q. 配信結果やCPAなどの実績値に変化はありますか。

A. Pinterestは「パフォーマンスの変化はなく、ランプアップ時間も同じ」と説明している。名称整理による配信ロジックへの影響は無いという立場だ。

Q. 代理店に運用を委託している場合、何か依頼すべきことはありますか。

A. 代理店側が使用しているレポートテンプレートや提案書に旧名称(コンバージョン・カタログ販売)が残っていないか、2027年4月30日の期限を踏まえていつ新名称へ切り替える予定かを、早めに確認しておくとよい。

まとめ

  • Pinterestは2026年9月8日、広告キャンペーン目標の「コンバージョン」「カタログ販売」を廃止し、Consideration・Leads・Salesの3名称に整理したと発表した
  • 振り分けは最適化方式で決まり、同じ旧名称でもCPC/CPM、トランザクション/非トランザクションの違いで新名称が分かれる
  • 既存キャンペーンは2027年4月30日まで編集可能。それ以降は自動アーカイブの見込み
  • 配信ロジックへの影響はないとされており、実務上の課題は社内レポートの対応表更新とPerformance+対象キャンペーンの再確認
  • 「ブランド認知度」「動画視聴回数」が対象に含まれるかは本稿執筆時点で確認できておらず、自社のAds Manager画面での表示を確認する必要がある

出典

  • Social Media Today「Pinterest renames campaign objectives to simplify ad focus」2026年9月8日(socialmediatoday.com)
  • Pinterest Help Center「Simplified Objectives」(help.pinterest.com)

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