Snapchat、Partiful対抗のイベント企画機能「Snapchat Plans」を追加
SnapchatがPartifulやApple Invitesに対抗する新機能「Snapchat Plans」を発表。最大200人招待やRSVP管理など仕組みと国内マーケティングへの影響を解説。
Snapchatが2026年9月10日、友人同士のリアルな集まりを企画・管理できる新機能「Snapchat Plans」を追加したと発表した。TechCrunchは、招待管理アプリとして若い世代の間で存在感を強めている「Partiful」や、Appleの「Apple Invites」に対抗する機能だと報じている。Bloombergも同日、Snapが友人同士のミートアップを企画しやすくする機能を打ち出したと伝えた。本記事では、Snapchat Plansの仕組みと使い方を整理したうえで、国内のマーケティング担当者にとってどの程度関係のあるアップデートなのかを検証する。
Snapchat Plansとは何か
Snapchat Plansは、Snapchatアプリ内でイベント(集まり)を作成し、参加者を招待・管理できる機能だ。TechCrunchの報道によれば、主な仕様は次の通りとされる。
- イベントのタイトルと日時を設定して「Plan」を作成する
- 最大200人の友人を1対1のチャットから個別に招待できる
- Investing.comが伝えたところでは、Bitmojiを使った動的なカバーアートでイベントをカスタマイズできる
- 招待された側は「Going(行く)」「Maybe(未定)」「Can’t Go(行けない)」の3択で参加可否を回答する
- 開催予定・過去のイベントは、プロフィール内の「My Plans」欄にまとめて一覧表示される
- ホスト側は参加者の回答状況を確認したり、追加招待や詳細の更新を行ったりできる
- イベント開催の1時間前に、参加者へリマインダー通知が届く
Snapchatは発表の中で、「メッセージに埋もれて招待を見落としたり、詳細を失念したり、そもそも招待状を作り忘れたりすることがなくなる」という趣旨の説明をしている。友人のプロフィールを見た際に、共有しているイベントが表示される仕様も含まれており、単発の招待機能というより、友人関係の中に「集まりの予定」という新しいレイヤーを組み込む狙いがうかがえる。
作成・招待・RSVP回収・リマインダーまでを1つの機能で完結させる設計
使い方(作成から開催までの流れ)
現時点で報じられている範囲では、Snapchat Plansの利用フローは大きく4ステップに整理できる。
- 作成: アプリ内でタイトルと日時を入力し、Bitmoji対応のカバーアートを設定してPlanを作成する
- 招待: 招待したい友人を選び、1対1のチャットとして招待メッセージを送る(最大200人まで)
- RSVP回収: 招待された側が「行く/未定/行けない」で回答し、ホストは回答状況をリアルタイムで確認できる
- リマインダー: 開催1時間前に参加者へ自動でリマインダーが届き、開催予定・過去のイベントは「My Plans」欄からいつでも振り返れる
この一連の流れは、個別のメッセージやグループチャットで「いつ集まる?」「誰が来られる?」をその都度やり取りしていた従来の運用を、1つの機能に集約する設計だと言える。グループチャットで招待すると、参加者以外にも会話が流れてしまい、返信が埋もれやすいという課題があったが、1対1チャットでの個別招待とRSVPの一元管理によって、その煩雑さを解消しようとしている。
なぜ今、Snapchatは「集まりの企画」に踏み込むのか
Snapchat Plansの発表で象徴的なのは、対抗先として名指しされているのが同業のSNSではなく、招待管理に特化したアプリ「Partiful」である点だ。Partifulは、洒落たデジタル招待状とRSVP管理を軸にしたアプリで、米国の都市部を中心に、20代前後の若年層やスタートアップ関係者のあいだでパーティー招待の定番ツールとして広がってきた。Appleも「Apple Invites」という同種の機能をiOS向けに提供しており、招待・RSVP管理という領域自体が、SNSプラットフォームにとって無視できない市場になりつつある。
Snapchatにとって、この領域に踏み込む合理性は明快だ。Snapchatはもともと「親しい友人との日常的なやり取り」を軸にしたアプリであり、フレンド関係やチャット、位置情報共有機能「Snapマップ」など、リアルな人間関係とプラットフォームが密接に結びついている。集まりの企画・RSVP機能をアプリ内に持たせることで、ユーザーが外部の招待アプリに流出するのを防ぎつつ、アプリ内での滞在時間や利用頻度を高める狙いがあると考えられる。招待状を作る、参加者を確認する、リマインダーを受け取るという一連の行動が全てSnapchat内で完結すれば、ユーザーがアプリを開く理由がそれだけ増えることになる。
日本のSnapchat利用状況とPlansの現実的なインパクト
正直なところ、日本国内でのSnapchatの利用は、Z世代を中心に一定の認知はあるものの、InstagramやLINE、TikTokと比べれば規模は大きくない。国内では「ARフィルターで遊べるカメラアプリ」という位置づけで知られる場面が多く、Snapchatの基本的な特徴や機能については「Z世代に人気のSNS、Snapchat(スナップチャット)とは?特徴・機能、他のSNSとの違いを紹介」で詳しく解説している。
Partiful自体も、日本での知名度はまだ限定的だ。友人同士の集まりの調整には、LINEのグループやカレンダー共有アプリが使われる場面が多く、「招待管理アプリ」という発想自体が国内の若年層に広く根づいているとは言いがたい。そのため、Snapchat Plansが日本のユーザーの間ですぐに広く使われるようになるとは考えにくく、少なくとも短期的には、国内の一般消費者向けマーケティングにおいて優先度の高いアップデートとは位置づけにくい。この点は、Snapchatの別の新機能を扱った「Snapchat、計測機能「Unified Attribution」を全広告主に展開」でも触れた、国内でのSnapchat活用がまだ限定的だという実情と地続きの話だ。
企業アカウント運用者が押さえておきたい視点
一般消費者向けの国内マーケティングとしての優先度は高くないとしても、企業のアカウント運用担当者にとって完全に無関係というわけではない。特に次の2つの観点は押さえておく価値がある。
海外拠点・インバウンド向けアカウントを持つ企業への影響
米国や欧州などZ世代比率の高い市場向けにSnapchatアカウントを運用している日本企業や、訪日客向けにインバウンドマーケティングを展開している事業者にとっては話が変わってくる。例えば、訪日旅行者向けのイベントやポップアップストア、限定体験の告知を、現地のSnapchatユーザーコミュニティに向けて発信している企業であれば、Snapchat Plansを使ったファン参加型のミートアップ企画は検討の余地がある。招待からRSVP、リマインダーまでが1つの機能で完結するため、少人数〜中規模(最大200人)のクローズドなイベント運用と相性がよい。
招待管理アプリ全般のマーケティング活用という視点
もう1つは、Snapchat Plans単体の機能というより、「招待管理アプリ」というジャンル自体への注目度が上がっている、という業界動向として捉える視点だ。PartifulやApple Invites、そして今回のSnapchat Plansのように、大手プラットフォームが相次いでRSVP管理機能を強化している背景には、コロナ禍以降のオンライン疲れからリアルな集まりへの回帰が続いていることがある。企業のオフラインイベントやコミュニティ運営を担当する担当者は、こうした招待・RSVP管理の仕組みが、招待の開封率や参加率にどう影響するかを横目で観察しておくと、将来的に自社のファンイベントやオフ会企画で参考になる可能性がある。
Snapchat Plans、Partiful、Apple Invitesの違い
現時点で報じられている情報をもとに、3つのサービスの特徴を簡単に比較する。
| 項目 | Snapchat Plans | Partiful | Apple Invites |
|---|---|---|---|
| 提供元 | Snap Inc. | Partiful(単独アプリ) | Apple |
| 招待の起点 | Snapchatの1対1チャット | 招待リンクの共有 | iMessage・カレンダー連携 |
| 最大招待人数 | 200人 | イベントによる(上限は緩やか) | Appleデバイス利用者中心 |
| RSVP回答 | 行く/未定/行けない | 行く/未定/行けない等 | 参加登録ベース |
| 前提となるアプリ | Snapchatアカウント | Partifulアカウント | Apple ID・iOSデバイス |
この表からも分かる通り、それぞれ「既存のどのプラットフォーム上で友人関係が形成されているか」によって使い分けが起きやすい構造になっている。Snapchat Plansの強みは、すでにSnapchat上でフレンド登録済みの相手であれば、追加のアプリインストールなしに招待からRSVPまでを完結できる点にある。
よくある質問
Q. Snapchat Plansはいつから使えますか? A. 2026年9月10日の発表時点で、TechCrunchやBloombergなど複数の海外メディアが機能の提供開始を報じている。全ユーザーへの展開状況やアプリのバージョン要件など、詳細な提供条件については現時点で公式発表以上の情報がなく、日本での提供時期についても現時点では確認できていない。
Q. Snapchat Plansは無料で使えますか? A. 報道内容を見る限り、追加料金についての言及はなく、既存のSnapchatアプリの機能の一部として提供されているとみられる。ただし正式な料金体系は公式発表を確認する必要がある。
Q. 招待できる人数の上限はありますか? A. TechCrunchやThe News(thenews.com.pk)などの報道によれば、1つのPlanにつき最大200人まで友人を招待できるとされている。
Q. Partifulのアカウントは必要ですか? A. 不要だ。Snapchat PlansはSnapchatアプリ内で完結する機能であり、Partifulなど外部の招待管理アプリのアカウントは必要ない。
まとめ
Snapchatは2026年9月10日、友人同士の集まりを企画・管理できる新機能「Snapchat Plans」を発表した。タイトルと日時を設定して最大200人を1対1チャットから招待し、「行く/未定/行けない」の3択でRSVPを回収、プロフィール内の「My Plans」欄で開催予定・過去のイベントを一覧できるほか、開催1時間前のリマインダーも届く。招待管理アプリPartifulやApple Invitesに対抗する動きとされる。
国内のSnapchat利用はZ世代中心に一定の認知はあるものの規模は大きくなく、一般消費者向けマーケティングとしての優先度は当面高くない。一方で、海外拠点やインバウンド向けにSnapchatアカウントを運用している企業、あるいは招待管理アプリ全般の動向をオフラインイベント企画の参考にしたい担当者にとっては、押さえておく価値のあるアップデートだ。
出典
- Snapchat takes aim at Partiful with new event-planning features - TechCrunch(2026年9月10日)
- Snap Launches Planning Feature to Make Meet-Ups With Friends - Bloomberg(2026年9月10日)
- Snap adds social event planning feature with Snapchat Plans - 9to5Mac(2026年9月10日)
- You can now plan IRL events on Snapchat - Engadget(2026年9月10日)
- スナップ、リアルな集まりを促進するイベント計画ツールを追加 - Investing.com(2026年9月確認)
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