X「X Number」とは?DMを送れない・10桁コードを求められる理由と企業アカウントでの活用法
Xの新機能「X Number」の仕組みと、DMで「Enter X Number」と表示されて送れない理由を解説。企業アカウント運用者が電話番号を明かさずに問い合わせ・コラボ相談の窓口を作る活用法も紹介します。
Xでダイレクトメッセージを送ろうとしたら、見覚えのない「Enter X Number」という入力欄が出てきて送信できなかった、という経験をした人がいるかもしれない。故障でも、突然の制限強化でもない。これは、Xが2026年9月上旬から段階的に展開している新機能「X Number」によるものだ。
この記事では、X Numberの仕組みと「DMが送れない」現象の理由をまず整理したうえで、企業アカウントを運用する立場から見て何が変わるのか、どう活用できるのかを解説する。個人利用者向けの困りごと解説はすでにいくつか出回っているが、運用担当者向けの実務的な視点でまとめた記事はまだ少ない。
X Numberとは?仕組みをまず整理する
X Numberは、ユーザーが自分専用に生成できる10桁のコードだ。相互フォローの関係にない相手からのダイレクトメッセージや音声・ビデオ通話へのアクセスを、電話番号を一切明かさずに許可するための仕組みとして導入された。Social Media Todayなど複数の海外メディアが2026年9月10日に報じている。
コードはいつでもリフレッシュ(更新)でき、更新すると古いコードを知っている相手からのアクセスは無効になる。つまり「誰に自分への接点を渡すか」を、あとから何度でも管理し直せるという設計だ。
これまでXのDM受信設定は、大きく分けて「フォロワー以外も含めて誰でも送信可」「フォロワーのみ」の2択が基本だった。X Numberは、ここに「コードを知っている相手だけ」という第三の選択肢を加えるものと理解すると分かりやすい。
| 設定 | 送れる相手 | 主なリスク・課題 |
|---|---|---|
| 誰でも送信可 | フォロワー以外も含め全員 | スパムや迷惑DMが届きやすい |
| フォロワーのみ | 相互または片方向のフォロワー | 新規の問い合わせを取りこぼす |
| X Numberを知る相手のみ | コードを渡した相手だけ | コードの配布先の管理が必要 |
「Enter X Number」という表示に遭遇したのは、相手のアカウントがこの3つ目の設定を使っており、送信側がまだコードを渡されていない状態だったから、という可能性が高い。電話番号を求められているわけではなく、Xが独自に発行するコードなので、実際の携帯電話番号を入力する必要はない。
なぜこのタイミングで追加されたのか
背景にあるのは、「フォロワーのみ」と「誰でも送信可」の間を埋めるニーズだ。フォロワー限定にすれば安全だが、取材依頼や新規の問い合わせ、コラボ相談のように、まだフォローされていない相手からの重要な連絡まで一律に遮断してしまう。逆に全員に開放すると、営業DMや迷惑メッセージに埋もれて本来拾いたい連絡を見落としやすくなる。
X Numberは、電話番号のような個人情報を渡さずに「この人には接点を許可する」という中間の選択肢を作ることで、このジレンマに対応しようとする機能だと読み取れる。
なお、本稿執筆時点(2026年9月12日)で、X社から公式ヘルプページや発表文は確認できていない。報じられている内容は、Social Media Todayやテック系メディアによる観測とスクリーンショット報告に基づくもので、対象アカウントや地域を限定した段階的なロールアウト中とされている。今後、対象範囲や具体的な操作画面が変わる可能性がある点は留意しておきたい。
他のSNSの「非フォロワーとの接点」との違い
非フォロワーとの連絡手段をどう設計するかは、Xに限った課題ではない。LINEは電話番号やIDでの検索を基本にしつつ、企業アカウントではQRコードを配布して友だち追加を促す運用が一般的だ。Instagramは「メッセージリクエスト」という受信箱を分けることで、フォロワー以外からのDMを完全には遮断せず、確認してから応答するかどうかを選べるようにしている。
これらと比べると、X Numberは「受信箱を分けて後から選別する」方式ではなく、「コードを渡した相手にだけ最初から窓口を開く」方式に近い。選別の手間を減らせる一方で、コードをどこに、どう配るかという運用設計そのものが成果を左右する。メッセージリクエストのように届いた後で判断する余地がない分、配布前の設計がより重要になる機能だと捉えたほうがよい。
【企業アカウント運用者向け】X Numberはどう活きるか
ここからは、個人の困りごと解説では扱われていない、企業アカウント運用の視点で見ていく。
多くの企業アカウントは、迷惑DM対策として「フォロワーのみ」に設定していることが多い。しかしこの設定だと、次のような相手からの連絡も一律に弾いてしまう。
- 採用に応募したい候補者からの直接連絡
- 取材・メディアからの問い合わせ
- まだフォローしていない企業や発信者からのコラボ相談
X Numberが使えるようになると、こうした相手にだけコードを渡すことで、電話番号を教えずに問い合わせ窓口を作れる。たとえば採用ページや会社概要、プレスキット、名刺のQRコードなどにコードを掲載しておけば、「このコードを見た人だけがDMを送れる」状態を作れる。フォロワー限定より間口を広げつつ、全体公開より迷惑DMを抑えられるという中間の運用ができるわけだ。
発信力のある相手からのコラボ相談を受け付けたい場合、通常はこちらから相手を探しに行くことが多いが、コードを介した窓口を用意しておけば、相手から連絡を受け取る経路を新たに確保できる。相手を探す側の実務についてはインフルエンサーの探し方【企業向け】無料の検索方法とツール・選定基準で詳しく扱っているので、探す・受けるの両輪で参照してほしい。
一方で運用上の注意点もある。コードを不特定多数に配ってしまうと、実質的に「誰でも送信可」と変わらなくなる。配布先を絞る、定期的にリフレッシュして古い接点を整理する、といった運用ルールを決めておかないと、せっかくの中間設定が形だけになってしまう。
運用に取り入れる場合は、いきなり全社的な問い合わせ窓口として告知するのではなく、まず採用ページや特定のプレスキットなど、範囲を絞った窓口から試してみるのが現実的だ。実際にどの経路からの連絡が増えたか、迷惑DMが混ざっていないかを1〜2週間ほど確認してから、配布先を広げるかどうかを判断するとよい。担当者が異動・退職した際にコードをリフレッシュし忘れると、意図しない相手にアクセスが残り続けることにもなるため、コードの発行・共有・失効を誰が管理するかも、あらかじめ社内で決めておきたい。
X Numberは、全体公開とフォロワー限定の間を埋める第三の選択肢として位置づけられる
導入前に知っておきたい注意点
いくつか実務上の注意点を整理しておく。
まず、ロールアウト中の機能であるため、自分のアカウントにまだ表示されていない場合がある。表示されていないからといって設定に問題があるわけではなく、順次展開されている段階と考えられる。
次に、なりすましやフィッシングへの警戒も必要だ。「X Numberを教えてほしい」「コードを送って認証してほしい」といった形で接触してくる不審なメッセージが今後出てくる可能性はある。公式な案内を経由せずコードの提示や入力を急かされた場合は、通常のフィッシング対策と同様に警戒したほうがいい。
最後に、コードは電話番号そのものではないが、運用によっては実質的に公開情報に近くなる。誰に、どの経路で配布したかを社内で記録しておくと、あとから接点を整理しやすくなる。
よくある質問
Q. DMを送ろうとしたら「Enter X Number」と表示されて送れません。なぜですか?
相手のアカウントが、フォロワー以外からのDMをX Numberの提示者に限定する設定にしている可能性が高い。相手からコードを直接教えてもらわない限り、その設定のままではDMを送信できない。
Q. X Numberはどこで確認・発行できますか?
本稿執筆時点では、X社による公式な手順の案内は確認できていない。報道されている範囲では、ユーザーごとに固有のコードが生成され、任意のタイミングでリフレッシュ(更新)できるとされている。自分のアカウントに表示されているかどうかは、アプリやWeb版のDM関連の設定画面を確認してほしい。
Q. 電話番号を教えるのと何が違うのですか?
電話番号は他のサービスでも使われる個人情報であり、一度知られると変更や失効の管理が難しい。X Number はX内だけで完結するコードで、いつでもリフレッシュして無効化できる点が異なる。
Q. 企業アカウントで今すぐ導入すべきですか?
急いで全体公開する必要はない。ロールアウト中で仕様が固まりきっていない段階のため、まずは自分のアカウントに機能が表示されているかを確認し、採用や取材窓口など範囲を絞った用途で小さく試してから、社内の運用ルールを整えたうえで広げるほうが安全だ。
Q. コードを教えた相手からのDMだけを、後から見分けることはできますか?
本稿執筆時点で確認できている報道の範囲では、コード経由で接続した相手を区別して表示する機能について具体的な言及はない。コードの配布先を社内で記録しておくことが、現状取れる現実的な対処法になる。
まとめ
X Numberは、電話番号を明かさずに、フォロワー以外の相手ともダイレクトメッセージや通話でつながれるようにする新機能だ。「Enter X Number」という表示は不具合ではなく、相手がこの設定を使っている合図と考えられる。
企業アカウントにとっては、「フォロワーのみ」で取りこぼしていた問い合わせやコラボ相談を、電話番号を公開せずに受け付けられる新しい窓口になり得る。ロールアウト中の機能で公式な仕様確定はこれからのため、まずは自分のアカウントでの表示有無を確認し、配布ルールを決めたうえで試験的に使ってみるのが現実的だ。
Xの機能を運用に活かす切り口をさらに広げたい場合は、【2026年版】知っておくと便利!X(旧Twitter)の検索コマンドと高度な検索もあわせて参考にしてほしい。
出典
- X rolls out number code access for DMs(Social Media Today、2026年9月10日) https://www.socialmediatoday.com/news/x-rolls-out-number-code-access-for-dms/830129/
- X rolls out number code access for DMs(Yahoo Tech、2026年9月10日) https://tech.yahoo.com/social-media/articles/x-rolls-number-code-access-195019145.html
- X Adds Private 10-Digit Codes to Enable DM Access(TechJuice) https://www.techjuice.pk/x-number-code-access-dms/
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