Instagram、タグ付けされた投稿を自分のグリッドに追加できる新機能を導入|Ayra Starrとの企画で披露
Instagramが、自分がタグ付けされた投稿を3つの導線からワンタップでプロフィールグリッドに追加できる新機能を導入。ナイジェリア出身アーティストAyra Starrとの企画で披露された仕組みと、企業アカウントのUGC活用への影響を解説します。
Instagramが2026年9月10日、自分がタグ付けされた投稿を、投稿そのものを作り直すことなくプロフィールのメイングリッドに追加できる新機能を導入したと、TechCrunchやDigital Music News、Social Media Today、Engadgetなど複数の海外メディアが報じた。ナイジェリア出身のアーティストAyra Starr(アイラ・スター)とのパートナーシップを皮切りに披露されたのが特徴で、ファンがタグ付けした投稿を本人が選んでグリッドに並べる様子が最初の事例として紹介されている。本稿執筆時点(2026年9月11日)で、この機能を扱った日本語記事はまだ見当たらない。国内では速報段階のテーマであり、企業・ブランドアカウントの運用担当者は仕組みを早めに押さえておく価値がある。
新機能の全体像:3つの導線でワンタップ追加
TechCrunchおよびDigital Music Newsの報道によると、タグ付けされた投稿を自分のグリッドに追加する導線は次の3つとされている。
- DM通知から:タグ付けされた際に届く通知を開き、そのまま追加する
- 投稿の三点メニューから:タグ付けされた投稿自体を開き、右上のメニュー(三点リーダー)から追加を選ぶ
- タグ付けタブから:自分のプロフィールの「タグ付けされた投稿」タブを開き、対象の投稿を長押しして追加する
Engadgetが報じた「Add to grid(グリッドに追加)」という表示名の通り、いずれの導線でも操作は基本的にワンタップに近い手軽さだとされる。グリッドに追加された投稿のサムネイルには、通常の投稿と区別するためのタグアイコンが右上に表示されるという。
重要なのは、この機能が投稿の複製ではないという点だ。元の投稿はタグ付けした側のアカウントにそのまま残り、内容が変わることも、タグ付けされた側のフィードに新しい投稿として流れることもない。あくまで自分のプロフィールの見え方(グリッドの並び)に、他人が投稿しタグ付けした写真・動画を差し込む機能であり、追加した側はいつでも取り消せるとされている。この「元投稿はそのまま、表示だけ自分のグリッドに反映する」という設計は、Instagramのタグ付けの基本的な対処方法で扱っている「タグ付けされた投稿をプロフィールに表示する・しないを選べる」設定の延長線上にあるとも読める。
なぜ今このタイミングなのか:グリッド編集機能の延長線上
Social Media Todayの報道では、Instagramが2026年6月に導入した「Reorder your grid(グリッドの並べ替え)」機能との関連が指摘されている。並べ替え機能によってユーザーは自分の投稿の表示順を自由に決められるようになったが、今回の新機能はその発想をさらに一歩進め、「自分が投稿していないコンテンツ」もグリッドの構成要素にできるようにするものだ。
想定される利用シーンとして各メディアが挙げているのは主に次の3つだ。
- 友人グループの集合写真:先に誰かが投稿した集合写真に自分がタグ付けされたとき、自分でも同じ写真を撮っていなくても、その1枚を自分のグリッドに加えられる
- クリエイター同士のコラボレーション:共同投稿(コラボ)機能を使わずに、相手が投稿した紹介コンテンツを自分のプロフィールにも反映できる
- 複数クリエイターが参加するブランドキャンペーン:タイアップ企画で複数のクリエイターがそれぞれ投稿した内容を、ブランド側・クリエイター側の双方が自分のグリッドにまとめて見せられる
グリッドの並べ替えが「持っているカードの並び順を変える」機能だとすれば、今回の新機能は「他人の投稿を新しいカードとして手札に加える」機能に近い。プロフィールという最も見られる面の情報設計を、Instagramが継続的にアップデートしている流れの一環と捉えられる。
Ayra Starrとのパートナーシップ:ファン投稿のキュレーションという見せ方
Digital Music Newsによれば、この機能の最初の披露事例として選ばれたのが、ナイジェリア出身のアフロビーツ・アーティストAyra Starrだ。彼女は期間限定で、ファンが自分をタグ付けして投稿したお気に入りの投稿を選び、自分のプロフィールグリッドに掲載するという企画を実施しているという。ファンにとっては、自分の投稿がアーティスト本人のグリッドに並ぶという分かりやすい「見てもらえた」体験になり、Instagram側にとっても新機能の使い方を実例で示せる企画になっている。
このタイミングが重なった背景として、Digital Music Newsは次の点を挙げている。
- Ayra Starrの3作目となるスタジオアルバム『Starrgirl』が前月(2026年8月)にリリースされたばかりであること
- 2026年10月11日に、NFLロンドン開催試合のハーフタイムショーへの出演が予定されていること。NFLのグローバル試合演出担当シニアディレクターであるTim Tubito氏は「Ayra Starrはこの市場のファンと本物のつながりを持つ、世代を代表する才能だ」と評したと報じられている
- グラミー賞のベスト・アフリカン・ミュージック・パフォーマンス部門に2度ノミネートされ、グラストンベリー・フェスティバルにも出演した実績を持つこと
つまりInstagramは、単に機能をアップデートしましたと発表するのではなく、話題性のあるアーティストの実際の運用例とセットで見せるというプロモーションの型を選んだことになる。これは新機能を告知する際の一つの手法として、企業のSNS担当者にも参考になる視点だ。
DM通知・投稿の三点メニュー・タグ付けタブの3つの入り口から、タグアイコン付きでグリッドに反映される
企業・ブランドアカウント運用者への影響:UGC活用の手数が減る
ここからは、報じられている仕様を踏まえたうえでの実務的な視点になる。企業・ブランドアカウントにとって、この機能が意味を持つのは主にUGC(ユーザー生成コンテンツ)の見せ方の部分だ。
これまで、お客様やファンがタグ付けしてくれた投稿を自社のプロフィールで目立たせるには、主に2つの方法しかなかった。ひとつは共同投稿(コラボ)機能を使う方法で、投稿元側に共同投稿者として自社を招待してもらう必要があり、相手の協力と承認フローが前提になる。もうひとつは、許可を得たうえで投稿を保存し、自社アカウントとして改めて投稿し直す方法で、こちらは撮影・編集済みの素材を別の投稿として再構成する手間がかかる。
今回の新機能は、この中間にあたる第三の選択肢になる。相手に共同投稿者としての承認を求めることなく、かつ投稿を作り直すこともなく、タグ付けされた投稿をそのままの形で自社グリッドの一部として見せられる。ブランドアカウントが「お客様の投稿を集めた棚」を作る際の手数が、共同投稿より軽く、再投稿より速いポジションに収まる。
ただし実務上は注意点もある。
- 権利関係は変わらない。グリッドに追加しても投稿の著作権や公開範囲が移るわけではなく、あくまで自分のプロフィール上での「見え方」が変わるだけだと考えられる。再利用(自社の広告クリエイティブへの転用など)が必要な場合は、従来どおり投稿者本人の許可を別途取る必要がある点は変わらない
- 選別基準を決めておく。承認制のタグ付け設定とは異なり、この機能は「グリッドに追加するかどうか」を個別に選ぶ操作になるとみられるため、どの投稿を追加し、どの投稿を見送るかの社内基準(ブランドイメージに合うか、投稿者の実在性が確認できるかなど)をあらかじめ決めておくと、担当者による判断のばらつきを防げる
- 見せ方の設計が問われる。グリッドは商品写真やキャンペーン告知など、自社で作り込んだビジュアルが並ぶ場所でもある。ファン投稿を差し込みすぎるとブランドとしての統一感が崩れる可能性があるため、全体の何割程度をUGCに割り当てるか、あらかじめ方針を決めておきたい
Ayra Starrの事例が示すように、これは単なる時短機能ではなく、「ファンの投稿を本人・企業が選んで見せる」という推し活的なプロフィール運用を後押しする機能でもある。アーティストやインフルエンサーだけでなく、店舗アカウントが「お客様の投稿ベスト」を並べる、ブランドがアンバサダー施策の参加者投稿をまとめて見せる、といった使い方にもそのまま応用できるだろう。
既存の関連機能との違い
タグ付け・共同投稿・今回のグリッド追加機能は名前が似ているため混同されやすい。報じられている範囲での違いを整理する。
| タグ付け(従来) | 共同投稿(コラボ) | グリッドに追加(新機能) | |
|---|---|---|---|
| 誰が投稿を作るか | 投稿元のみ | 投稿元と共同投稿者の両方 | 投稿元のみ |
| 相手の承認が必要か | 承認制にしている場合のみ | 必要 | 不要(追加する側の操作のみと報じられている) |
| 相手のフォロワーに届くか | 届かない | 届く | 届かない |
| 自分のグリッドに表示されるか | 「タグ付けされた投稿」タブのみ | メイングリッドに表示される | メイングリッドに表示される |
| 元投稿への影響 | なし | なし(承認後に両アカウント表示) | なし |
この表から分かるとおり、新機能は「共同投稿ほどの相互性はないが、タグ付けタブよりは目立つ場所に置ける」という、ちょうど中間の性質を持つ。相手の協力なしに自分側の操作だけで完結する手軽さが、共同投稿との一番の違いといえる。
今のうちに確認しておきたいこと
自社アカウントでこの機能が表示されるかどうかは、本稿執筆時点では確認できていない。Instagramの新機能は地域やアカウント種別によって展開時期が異なることが多く、TechCrunchの過去の報道でもFirst Draft機能のようにiPhone先行で始まった例がある。運用担当者は、まず自社アカウントの「タグ付けされた投稿」タブや、タグ付けされた投稿の三点メニューを開いて、追加オプションが表示されているかを確認するところから始めるのが確実だ。
あわせて、社内でUGCを扱う際のルール(投稿者への許可取得、掲載期間、削除依頼への対応など)が既にある場合は、この新機能をその運用ルールの対象に含めておくと、実際に使えるようになったときにすぐ着手できる。
よくある質問
Q. グリッドに追加した投稿は、自分のフォロワーのフィードに流れますか。 A. 報じられている内容では、グリッド追加はプロフィールの表示に関する操作であり、追加した投稿が新規投稿としてフォロワーのフィードに流れるという記載は確認できていない。共同投稿のようにフォロワーへ即座に届く機能とは異なるとみられる。
Q. 追加した投稿は後から取り消せますか。 A. 各メディアの報道では、いつでも取り消せる(追加を解除できる)とされている。詳細な操作手順は本稿執筆時点でInstagram公式のヘルプページでの明文化が確認できていないため、今後アップデートされる可能性がある。
Q. 追加された側(投稿を作った本人)には通知が届きますか。 A. 通知の有無について、参照した報道では明示されていない。タグ付け機能自体は投稿作成時に通知が届く仕様のため、グリッド追加の操作について別途通知が届くかどうかは今後の検証事項としたい。
Q. 日本のアカウントでも使えますか。 A. 対象国・展開時期について、参照した報道の範囲では明言されていない。まずは自社アカウントで表示の有無を確認することを推奨する。
まとめ
- Instagramは2026年9月10日、タグ付けされた投稿をDM通知・投稿の三点メニュー・タグ付けタブの3つの導線から自分のプロフィールグリッドに追加できる新機能を導入したと報じられている
- 最初の事例としてナイジェリア出身アーティストAyra Starrとの企画が披露され、ファンがタグ付けした投稿を本人が選んでグリッドに掲載する運用が紹介された
- 元投稿は複製・改変されず、追加はいつでも取り消せるとされる
- 企業・ブランドアカウントにとっては、共同投稿より手軽で再投稿より速い、UGC活用の新しい選択肢になり得る。ただし権利関係や選別基準の社内ルール整備は従来どおり必要
- 対応地域・展開時期・詳細な通知仕様など、公式ヘルプでの明文化が確認できていない部分も残るため、自社アカウントでの表示有無を確認しつつ動向を追いたい
出典
- Instagram’s latest feature lets you add tagged posts to your profile grid - TechCrunch(2026年9月10日)
- Instagram Launches New Profile Feature with Ayra Starr - Digital Music News(2026年9月10日)
- Instagram Lets Users Add Tagged Posts to Profile Grids - Social Media Today(2026年9月10日)
- Instagram now lets you add tagged photos to your profile grid - Engadget(2026年9月10日)
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