SNSの公式分析機能・無料ツールと有料ツールの違い|6つのSNSで見られる範囲の一覧

misosil編集部

SNS分析には、各SNSが無料で用意している公式の分析機能、無料で使える外部ツール、月額制の有料ツールの3つの選択肢がある。「無料で足りるのか、有料にすべきか」は、自社以外のデータが要るかと、データを残して自動で集計したいかの2点でほぼ決まる。本記事では、その判断の材料として、6つのSNSの公式分析機能で見られる範囲を公式ヘルプで確認して一覧にした。

なお、本記事を運営するmisosilはSNS分析ツール「Tofu Analytics」を提供している。自社の例は後半で1例として紹介する。

無料のSNS分析ツールと有料ツールでは何が違う?

結論:無料で足りるのは、主に「自社アカウントの直近の数値を見る」まで。次のどれかが必要なら有料ツールを検討する。

  • 競合アカウントのデータを継続して見る
  • キーワードやハッシュタグで、世の中の投稿を集めて分析する
  • 公式機能でさかのぼれる期間を超えて、長期の推移を残す
  • 複数のSNS・複数のアカウントをまとめて見る
  • 定期レポートの作成を自動化する

逆に、運用しているSNSが1〜2つで、月1回程度の振り返りを自社アカウントの数値だけで行っているなら、公式の分析機能と表計算ソフトで十分なことが多い。

3つの選択肢の違い

項目公式の分析機能無料ツール有料ツール
費用無料無料(機能や期間に制限があることが多い)月額費用がかかる
自社アカウントの数値見られる見られる(対応SNSに限る)見られる
競合アカウント原則見られない一部のツールで限定的に対応しているツールが多い
キーワード・ハッシュタグの投稿収集集計はできない(検索して目で見ることはできる)対応していても件数や期間が限られることが多いソーシャルリスニング型のツールで対応
さかのぼれる期間SNSごとに異なる(InstagramとThreadsの期間の選択肢は過去90日まで。下の表)ツールによる連携した時点から蓄積し続ける。導入前の期間を取れるかはツールによる
複数SNSの横断SNSごとに別の画面ツールによるまとめて見られるツールが多い
レポート手作業(書き出してから加工)簡易的なものが多い自動作成・定期配信に対応するツールが多い
サポートヘルプページのみほぼなし導入・運用の相談ができることが多い

6つのSNSの公式分析機能で見られる範囲

各SNSの公式ヘルプ(2026年10月26日確認)にもとづく。公式の説明で確認できなかった項目は「公式で確認できず」とした。仕様は変わりやすいので、導入判断の前には各SNSの画面でも確認してほしい。

SNS(公式機能)利用条件主に見られる指標さかのぼれる期間書き出し競合の数値キーワードの集計
Instagram(インサイト)無料(プロアカウントで利用※1)閲覧数、リーチ、インタラクション、フォロワーの増減と属性、投稿・リール・ストーリーズ別の数値アカウント全体の数値は過去90日(投稿ごとの数値の保存期間は公式で確認できず)アプリでは公式で確認できず(Meta Business Suiteにエクスポートあり)見られない(Meta Business Suiteのベンチマーキングで同カテゴリと比較は可)できない
X(アナリティクス)投稿別の数値は無料。アカウント全体の分析も無料のプロフェッショナルアカウントで見られる(過去28日)。より詳しい分析は有料プラン(X Premium)向け※2投稿別のインプレッション、エンゲージメント、エンゲージメント率、リンククリック、動画の視聴率既定は直近28日(期間は変更可)CSV(1回30日分・3,000投稿まで)見られないできない(検索して目で見ることはできる)
TikTok(TikTok Studioのインサイト)無料(個人・ビジネスとも)視聴数、プロフィール閲覧数、いいね・コメント・シェア、動画ごとの視聴維持率、視聴者・フォロワーの属性(推定)過去7・28・60・365日、またはカスタム一度に365日分までダウンロード可公式で確認できずできない(Creative Centerでハッシュタグのランキングは見られる)
YouTube(YouTube Studio アナリティクス)無料(収益の項目はパートナープログラム参加者のみ)視聴回数、総再生時間、インプレッションとクリック率、視聴者の属性、トラフィックソース日付の範囲を変えて表示できる(保存期限は公式で確認できず)表示中のデータをエクスポート可(500行まで)見られないできない
Facebook(Meta Business Suite・ページのインサイト)無料(ページの権限が必要)閲覧数、リーチ、エンゲージメント、純フォロワー数、投稿別の数値、フォロワーの地域パフォーマンスは過去7・14・28日(保存上限は公式で確認できず)Meta Business Suiteにエクスポートあり(形式は公式で確認できず)ベンチマーキングで同カテゴリと比較は可できない
Threads(インサイト)無料閲覧数(フォロワー・非フォロワー別)、いいね・返信・リポスト・引用、フォロワーの推移と属性、投稿別の数値過去7・14・30・90日公式で確認できず見られないできない(検索して目で見ることはできる)

※1 Instagramのインサイトは、ビジネス・クリエイターのプロアカウントで使う機能として案内されてきたが、最新の公式ヘルプでは公開アカウントで利用できると案内している。

※2 Xの公式ヘルプでは、投稿の分析は無料、無料のプロフェッショナルアカウントでは過去28日間のアカウント分析を見られると案内している。一方、2024年以降はより詳しい分析機能がX Premiumの加入者向けに提供されていると報じられている。無料で見られる範囲は、自社のアカウントで実際の画面を確認してほしい。Xの分析ツールの詳細はX(Twitter)分析ツール比較で整理している。

表から分かるとおり、公式の分析機能はどのSNSでも自社アカウントの数値が中心で、競合の数値やキーワードでの投稿の集計はほぼできない。また、さかのぼれる期間に上限があるSNSでは、期間を過ぎた日のアカウント全体の数値は、後から画面で見られなくなる。

無料で十分なケース、有料を検討すべきケース

無料(公式の分析機能+表計算ソフト)で十分なことが多いケース

  • 運用しているSNSが1〜2つで、アカウントも少ない
  • 振り返りは月1回程度で、さかのぼれる期間内に集計できている
  • 見たいのは自社アカウントのフォロワー推移と投稿ごとの反応だけ

有料ツールを検討すべきケース

  • 競合アカウントのフォロワー推移や投稿の反応を定点で比べたい
  • 自社名・商品名・キャンペーンのハッシュタグが、どれだけ・どんな文脈で投稿されているかを追いたい
  • 前年同月との比較など、公式機能でさかのぼれる期間を超えて推移を見たい
  • 複数のSNSや複数のアカウントの数値を、毎月1つのレポートにまとめている
  • 報告資料の作成に毎月何時間もかかっている

有料ツールに移る場合は、早めに移るほど蓄積されるデータが長くなる。導入前の期間をさかのぼって取れるかはツールやSNSによって違うので、事前に確認したい。

有料ツールの料金

有料のSNS分析ツールの料金は、分析するアカウント数・キーワード数・SNSの数・使える機能のどれで決まるかによって、同じ使い方でも大きく変わる。月額の安さだけでなく、半年〜1年後に使う規模で見積もるのが安全だ。料金の決まり方と見積もりで確認することは、SNS分析ツールの選び方で整理している。

例:Tofu Analyticsの場合

本記事を運営するmisosilが提供する「Tofu Analytics」の場合を、公式サイトの記載(2026年10月時点)にもとづいて並べる。

  • 料金:月額1万円〜(税別)、初期費用無料、最低契約期間なし。機能でプランを分けず、分析するSNS・アカウント数・キーワード数などの利用規模で決まる。
  • 無料プラン・トライアル:無料プランはない。無料トライアルは、利用内容を聞いたうえで個別に相談できる。
  • 公式機能との違い:連携した自社アカウントのデータを各SNSの公式APIを通じて毎日自動で蓄積し、期間を指定して比較できる。競合アカウントの比較、キーワード・ハッシュタグの投稿収集(ソーシャルリスニング)、レポートの自動化も使える。
  • 対応SNS:Instagram・X・TikTok・YouTube・Facebook・Threadsの6つ。

SNSごとの公式機能とTofu Analyticsで見られる指標の違いは、SNSの無料分析ツールと有料ツールの違いのページにまとめている。料金の詳細は料金ページを参照してほしい。

よくある質問

Q. 無料の外部ツールと公式の分析機能は、どちらを使えばいいですか? A. 自社アカウントの数値を見るだけなら、まずは公式の分析機能で十分なことが多い。無料の外部ツールは、複数のSNSを1つの画面で見られるなどの便利さがある一方、機能や期間に制限があることが多いので、公式機能で足りない点がはっきりしてから検討するとよい。

Q. 公式の分析機能のデータは、いつまで見られますか? A. SNSによって違う。たとえばInstagramのインサイトでアカウント全体の数値を見られるのは過去90日、Xのアナリティクスは既定で直近28日の表示になっている。長期の推移を見たい場合は、期間内に書き出して保存するか、毎日自動で蓄積するツールを使う必要がある。

Q. 競合アカウントの数値を無料で見る方法はありますか? A. 公式の分析機能では、他社アカウントの数値は原則として見られない(Meta Business Suiteには同カテゴリの他社と比べるベンチマーキング機能がある)。公開されているフォロワー数や投稿への反応を手作業で記録する方法はあるが、継続して比べたいなら競合分析に対応したツールが現実的だ。

Q. 有料ツールに移ると、それまでのデータはどうなりますか? A. 公式の分析機能のデータが消えるわけではないが、ツール側に過去の期間が自動で入るとは限らない。導入前の期間をどこまで取得できるかは、ツールとSNSによって異なるので、契約前に確認したい。

まとめ

無料のSNS分析ツール(公式の分析機能を含む)で足りるのは、主に自社アカウントの直近の数値を見るところまでだ。競合のデータ、キーワードでの投稿収集、長期の推移、複数SNSの横断、レポートの自動化のどれかが必要になったら、有料ツールを検討するタイミングといえる。どの公式機能も自社アカウントの数値が中心で、SNSによってはさかのぼれる期間にも上限があるので、必要になる前に移る方が蓄積できるデータは長くなる。

見える化に必要な機能の詳細はSNSの効果を見える化するツールに必要な機能、効果測定の自動化の進め方はSNS運用の効果測定を自動化する方法で整理している。

出典

いずれも2026年10月26日確認。

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