SNS分析ツールの選び方|何を基準に決めるか、目的別に見る8項目

misosil編集部

SNS分析ツールは、自社アカウントの数値を整理するもの、競合を比べるもの、世の中の投稿を集めるもの(ソーシャルリスニング)など、得意分野がツールごとに大きく違う。比較表の「対応機能の○の数」だけで選ぶと、導入後に「見たいデータが取れない」「レポートは結局手作業」となりやすい。本記事では、ツールの名前ではなく選ぶときの基準に絞って整理する。

なお、本記事を運営するmisosilはSNS分析ツール「Tofu Analytics」を提供している。自社の例は後半で1例として、8項目に沿って事実だけを並べる。

SNS分析ツールを選ぶとき、何を基準にすればいい?

結論:先に「何を見たいか」を決め、そのうえで次の8項目で絞り込む。

  1. 対応SNS(使っているSNSにすべて対応しているか)
  2. 取れるデータの範囲(自社アカウントだけか、競合・キーワードまで取れるか)
  3. データの取り方と更新頻度(毎日自動で取るか、手動か)
  4. 蓄積期間と過去データ(導入前の期間をさかのぼれるか)
  5. 必要な機能(推移の可視化・比較・ポジネガ判定など)
  6. レポートと社内共有(誰に、どの形式で、どの頻度で渡すか)
  7. 料金の決まり方(アカウント数・キーワード数・機能など、何で金額が変わるか)
  8. サポート(初期設定や運用の相談に乗ってもらえるか)

「何を見たいか」は、次の3つのどれに近いかで考えると決めやすい。

まず目的を3つから選ぶ

目的見たいもの特に重視する項目
自社運用の改善自社アカウントのフォロワー推移、投稿ごとの反応、伸びた投稿の傾向③更新頻度、④蓄積期間、⑤可視化、⑥レポート
競合調査競合アカウントのフォロワー推移や投稿頻度、反応の比較②競合のデータが取れるか、①対応SNS、④過去データ
ブランドの評判把握自社名・商品名に触れた投稿の量と中身、ネガティブな反応の増減②キーワード収集、⑤ポジネガ判定・共起語、④過去データ

目的が複数ある場合も、最優先を1つ決めておくと比較がぶれにくい。たとえば「まずは月次報告を楽にしたい」なら自社運用の改善が最優先で、競合やキーワードは「あれば良い」に回せる。

ツールの種類そのもの(投稿管理・アカウント分析・ソーシャルリスニングなど)の違いは、SNSマーケティングツールの5分類で整理している。

8項目の確認ポイント

項目確認すること見落としやすい点
①対応SNS使っているSNSすべてに対応しているか「対応」でも機能はSNSごとに違うことが多い。SNS×機能の対応表で確認する
②データの範囲自社アカウント/競合アカウント/キーワード・ハッシュタグのどれが取れるか競合は「自動で横並び比較」か「登録して個別に見る」かで手間が変わる
③取り方と更新頻度毎日自動で取るか、取得のたびに操作が必要か自社アカウントの連携が必要か、連携なしで見られるか
④蓄積期間と過去データいつから蓄積され、導入前の期間をさかのぼれるか過去データは機能やSNSによって取れる範囲が違い、追加費用がかかる場合もある
⑤必要な機能推移の可視化、期間・競合の比較、投稿別の数値など機能の数より「毎月実際に使う機能」が揃っているか
⑥レポート・共有自動レポート、スプレッドシート連携、CSV出力など社内の既存フォーマットに合わせられるか
⑦料金の決まり方何で金額が変わるか(下で詳しく)最初は安くても、アカウントやキーワードを増やすと上がる体系がある
⑧サポート初期設定の案内、運用の相談、問い合わせ窓口担当者が異動したときに引き継げるか

⑤の「どの機能が必須か」は、SNSの効果を見える化するツールに必要な機能で機能ごとに整理している。

料金の決まり方を確認する

SNS分析ツールの料金は、次のどれか(または組み合わせ)で決まることが多い。

決まり方金額が変わる要素向いている使い方
アカウント数で決まる分析する自社・競合アカウントの数運用アカウントが少なく、数が増えにくい
キーワード数で決まる収集するキーワード・ハッシュタグの数ソーシャルリスニングが中心
機能でプランが分かれる使える機能の範囲(上位プランで競合分析など)使う機能がはっきりしている
SNSの数で決まる分析するSNSの数特定のSNSだけを深く見たい

同じ月額でも、1年後に使う規模で見積もると順位が入れ替わることがある。見積もりを取るときは、今の規模に加えて「半年後に増えそうなアカウント・キーワード・SNS」も伝えておくとよい。初期費用・最低契約期間・解約時のデータの扱いもあわせて確認したい。

社内で先に決めておくこと

ツールの比較に入る前に、社内で次の3点を決めておくと、問い合わせやトライアルの時間を短くできる。

  • 誰が見るか:運用担当だけか、上長・他部署・代理店にも共有するか。共有先が多いなら、ログインなしで見られるレポートや、スプレッドシートへの出力があると楽になる。
  • どの頻度で報告するか:週次・月次など。頻度が高いほど、集計とレポートの自動化の価値が大きい。
  • 誰が設定・運用するか:アカウント連携やキーワード登録を誰が担当するか。専任がいない場合は、設定の案内や相談に乗ってもらえるかを重視する。

選定の進め方4ステップ

8項目を一度に比べようとすると、資料を集めるだけで時間がかかる。次の順に進めると、検討の手戻りが少ない。

  1. 目的と最優先の項目を決める:上の「目的を3つから選ぶ」で最優先を1つ決め、8項目のうち譲れないものを2〜3個に絞る。たとえば「競合調査が最優先で、InstagramとXの両方が必須」のように書き出しておく。
  2. 候補を3つ程度に絞る:譲れない項目を満たさないツールは、この段階で外す。比較サイトや比較記事は候補を探すのに便利だが、掲載の順番は性能の順とは限らないので、譲れない項目に照らして自分で絞り込む。
  3. 見積もりとトライアルで確かめる:候補ごとに、半年〜1年後の規模で見積もりを取り、実際に見たいアカウントやキーワードで画面を確かめる。見積もりの条件(アカウント数・キーワード数・対象のSNS)をそろえて依頼すると比べやすい。
  4. 社内で決める:「誰が見るか・どの頻度で報告するか・誰が運用するか」に照らして、使い続けられるかで判断する。機能が多くても、運用する人が使いこなせなければ数値は活用されない。

例:Tofu Analyticsの場合

本記事を運営するmisosilが提供する「Tofu Analytics」を、上の8項目に沿って並べる。内容は公式サイトの記載(2026年10月時点)にもとづく。

項目Tofu Analytics
①対応SNSInstagram・X(旧Twitter)・TikTok・YouTube・Facebook・Threadsの6つ。LINE・Blueskyは一部の機能のみ
②データの範囲自社アカウント、競合アカウント、キーワード・ハッシュタグ。自社と競合の横並びの自動比較はInstagram・X。TikTok・YouTube・Facebook・Threadsは他社アカウントを登録して確認する
③取り方と更新頻度連携した自社アカウントのデータは各SNSの公式APIを通じて毎日自動で取得。キーワードも毎日自動で収集
④蓄積期間と過去データ過去のデータも取得できる(投稿数が多い場合などは別途費用がかかる場合あり)。取得できる範囲はキーワードやSNSによって異なり、テキスト分析は機能の提供開始以降が対象
⑤機能フォロワー・エンゲージメントの推移、投稿別の数値、競合比較、AIによるポジネガ判定、頻出語・ワードクラウドなど
⑥レポート・共有スプレッドシートへの毎日の自動転記(Instagram・X・TikTok・YouTube)、日次・月次レポートの自動作成、CSV出力
⑦料金の決まり方機能でプランを分けず、分析するSNS・アカウント数・キーワード数などの利用規模で決まる。月額1万円〜(税別)、初期費用無料、最低契約期間なし
⑧サポート設定の手順をサポートが案内する

詳しくはSNS分析ツール「Tofu Analytics」と料金ページにまとめている。

よくある質問

Q. 無料のツールから始めて、足りなくなったら有料に移るのでも良いですか? A. 自社アカウントの直近の数値を見るだけなら、各SNSの公式機能や無料ツールで足りることも多い。ただし、競合やキーワードのデータ、長期の推移が必要になった時点で移ると、それまでの期間のデータが残っていないことがある。違いは無料と有料のSNS分析ツールの違いで整理している。

Q. 機能が多いツールを選んでおけば安心ですか? A. 機能の数より、毎月の報告や改善に実際に使う機能が揃っているかが大切だ。使わない機能のために上位プランを契約するより、目的に合うツールを選び、必要になったら追加する方が費用を抑えやすい。

Q. 複数のSNSを運用している場合、SNSごとに別のツールを使うべきですか? A. SNSごとに得意なツールを使い分ける方法もあるが、報告のたびに複数のツールから数値を集める手間が増える。複数のSNSを1つのレポートにまとめたいなら、使っているSNSにまとめて対応しているツールが向いている。

Q. トライアルでは何を確かめればいいですか? A. 自社が実際に見たいアカウントやキーワードを登録し、普段の報告に使う数値が取れるか、レポートの形式が社内で使えるかを確かめるのが確実だ。トライアルの有無や条件はツールによって異なるので、問い合わせ時に確認したい。

まとめ

SNS分析ツールは、先に「自社運用の改善・競合調査・ブランドの評判把握」のどれを最優先にするかを決め、対応SNS・データの範囲・更新頻度・過去データ・機能・レポート・料金の決まり方・サポートの8項目で絞り込むと選びやすい。料金は今の規模だけでなく半年〜1年後の規模で見積もり、社内では「誰が見るか・どの頻度で報告するか・誰が運用するか」を先に決めておくとよい。

SNSごとの具体的なツールの比較は、Instagram・X・TikTok・YouTube・Threadsの各記事、ソーシャルリスニングツールの比較はSNS分析・ソーシャルリスニングツール比較を参照してほしい。

出典

関連する記事

まずは無料で相談