InstagramやXの効果を数値で見える化するツールに必要な機能|公式機能との違いとチェック表

misosil編集部

「SNSの効果を数値で示してほしい」と言われても、各SNSの管理画面を開いて数値を書き写すだけでは、推移も比較も見えにくい。本記事では、InstagramとX(旧Twitter)を例に、効果を見える化するツールにどんな機能が必要かを、公式の分析機能で見られる範囲と比べながら整理する。

なお、本記事を運営するmisosilはSNS分析ツール「Tofu Analytics」を提供している。自社の例は後半で1例として紹介する。

InstagramやXの効果を数値で見える化するには、どんな機能が必要?

結論:次の5つの機能が必要になる。

  1. 自動取得:各SNSと連携して、数値を手作業なしで取り込む
  2. 毎日の蓄積:取り込んだ数値を日ごとに残し、推移として見られるようにする
  3. 可視化:フォロワーやエンゲージメントの推移、投稿ごとの数値をグラフや表で見せる
  4. 比較:前月・前年同月などの期間や、競合アカウントと比べる
  5. 共有:レポートやCSV、スプレッドシートの形で社内に渡す

InstagramとXは、公式の分析機能で見られる範囲が違う。特に、さかのぼれる期間と、Xのアカウント全体の分析の扱いには注意が必要で、足りない部分をツールで補うのが見える化の基本になる。

先に「何を効果とするか」を決める

見える化のツールを選ぶ前に、何の数値で効果を測るかを決めておく必要がある。認知を広げたいならリーチや閲覧数、ファンとの関係を深めたいならエンゲージメントや保存数、サイトに送客したいならリンクのクリック数と、目的によって追う指標は変わる。指標の決め方と媒体別の指標の一覧は、SNSのKPI設計で整理している。

InstagramとXの公式機能で見られる範囲

各SNSの公式ヘルプ(2026年10月26日確認)にもとづく。

項目Instagram(インサイト)X(アナリティクス)
主に見られる指標閲覧数、リーチ、インタラクション、フォロワーの増減と属性、投稿・リール・ストーリーズ別の数値投稿別のインプレッション、エンゲージメント、エンゲージメント率、リンククリック、動画の視聴率
さかのぼれる期間アカウント全体の数値は過去90日(投稿ごとの数値の保存期間は公式で確認できず)既定は直近28日(期間は変更可)
書き出しアプリでは公式で確認できず(Meta Business Suiteにエクスポートあり)CSV(1回30日分・3,000投稿まで)
アカウント全体の分析無料で見られる(プロアカウントで利用※1)無料のプロフェッショナルアカウントで過去28日分を見られる(より詳しい分析はX Premium向け※2)
競合アカウントの数値原則見られない(Meta Business Suiteで同カテゴリのベンチマークや、指定したビジネスの一部の指標は確認できる)見られない

※1 Instagramのインサイトは、ビジネス・クリエイターのプロアカウントで使う機能として案内されてきたが、最新の公式ヘルプでは公開アカウントで利用できると案内している。

※2 Xの公式ヘルプでは、投稿の分析は無料、無料のプロフェッショナルアカウントでは過去28日間のアカウント分析を見られると案内している。一方、2024年以降はより詳しい分析機能がX Premiumの加入者向けに提供されていると報じられている。実際に見られる範囲は自社のアカウントの画面で確認してほしい。

どちらも自社アカウントの直近の数値を見ることには向いているが、長期の推移を残し続けること、競合と継続して比べること、InstagramとXを並べて見ることは、公式の機能だけでは難しい。6つのSNSの公式機能の範囲は、SNSの公式分析機能・無料ツールと有料ツールの違いで一覧にしている。

必要な5つの機能と、ないと困ること

機能何をするかないと困ること
①自動取得各SNSと連携し、数値を自動で取り込む毎回管理画面から書き写す必要があり、担当者の手間と転記ミスが増える
②毎日の蓄積日ごとの数値を残し続ける公式機能でさかのぼれる期間(Instagramのアカウント全体の数値は90日)を過ぎたデータが見られなくなり、前年同月との比較ができない
③可視化推移のグラフ、投稿別の一覧、指標の並べ替え数値の羅列になり、伸びた時期や伸びた投稿が読み取りにくい
④比較期間の比較、競合アカウントとの比較、SNS間の比較自社の数値が良いのか悪いのか、判断の基準がない
⑤共有レポートの自動作成、CSVやスプレッドシートへの出力報告のたびに資料を作り直す必要があり、社内に数値が届くのが遅れる

5つのうち、①と②は見える化の土台にあたる。可視化や比較の機能がどれだけ優れていても、元のデータが途切れていると推移を正しく見られない。

あると良い機能

5つの機能に加えて、次の機能があると「数値の変化の理由」まで見えやすくなる。

  • ポジネガ判定:投稿へのコメントや、自社名・商品名を含む投稿を、ポジティブ・ネガティブに分ける。反応の量だけでなく中身の変化が分かる。
  • 共起語・ワードクラウド:一緒に使われている言葉を集計し、どんな文脈で話題になっているかを見る。
  • 投稿カテゴリーの分析:投稿をテーマや形式で分類し、どの種類の投稿の反応が良いかを比べる。
  • 通知:投稿数の急増などを知らせ、変化にすぐ気づけるようにする。

機能のチェック表

ツールを比べるときは、次の表で必須の機能が揃っているかを確認するとよい。

区分機能確認すること
必須自動取得使っているSNSすべてに連携できるか。取得は毎日自動か
必須毎日の蓄積連携した日から残り続けるか。導入前の期間をさかのぼれるか
必須推移の可視化フォロワー・エンゲージメントの日ごとの推移をグラフで見られるか
必須投稿別の数値投稿ごとの反応を一覧で並べ替えられるか
必須期間の比較前月・前年同月など、任意の期間と比べられるか
必須共有自動レポート、CSV、スプレッドシートなど社内で使う形で出せるか
あると良い競合との比較競合アカウントを登録して、自社と並べて比べられるか
あると良い複数SNSの横断InstagramとXなど、複数のSNSを1つの画面やレポートにまとめられるか
あると良い反応の中身の分析ポジネガ判定、共起語、投稿カテゴリーの分析ができるか
あると良い通知投稿数の急増などを知らせてくれるか

機能以外の選び方(料金の決まり方やサポートなど)は、SNS分析ツールの選び方で整理している。

例:Tofu Analyticsで見える化できること

本記事を運営するmisosilが提供する「Tofu Analytics」で、InstagramとXについて見える化できることを、公式サイトの記載(2026年10月時点)にもとづいて並べる。

  • 自動取得と蓄積:連携した自社アカウントのデータを、各SNSの公式APIを通じて毎日自動で取得・蓄積する。
  • 可視化:フォロワー・エンゲージメントの日ごとの推移、投稿・ストーリーズ・リールごとの数値を見られる。
  • 比較:期間を指定して比べられる。InstagramとXでは、競合アカウントとのフォロワー推移・エンゲージメントの横並びの比較もできる。
  • 共有:日次・月次のレポートを自動で作成し、スプレッドシートに毎日転記できる。一部のデータはCSVでも出力できる。
  • 反応の中身:キーワードやハッシュタグで集めた投稿の頻出語・ワードクラウドで、話題の文脈を見られる。InstagramやXでは、収集した投稿やコメントをAIがポジティブ・ネガティブに判定する。

InstagramとXそれぞれの機能は、Instagram分析ツールとX(旧Twitter)分析ツールのページ、自社アカウントの分析はアカウント分析のページにまとめている。

よくある質問

Q. 公式の分析機能の画面をスクリーンショットで保存するのではだめですか? A. 1回の報告に使うだけなら成り立つが、数値として残らないため、後から推移をグラフにしたり、別の期間と比べたりできない。見える化を続けるなら、数値をデータとして残す仕組みが必要になる。

Q. InstagramとXを1つの画面で比べる意味はありますか? A. SNSごとに指標の名前や定義は違うが、どのSNSで反応が伸びているか、どのSNSに力を入れるべきかを判断する材料になる。比べるときは、指標の名前ではなく「認知」「エンゲージメント」「送客」などの目的で揃えると比較しやすい。

Q. 見える化した数値は、誰にどう共有するのがいいですか? A. 経営層には目標の進み具合と主な変化を短くまとめたもの、現場には投稿ごとの数値と改善点が分かるものと、相手によって分けるのが基本だ。レポートの構成例はSNSのKPI設計で紹介している。

Q. エンゲージメント率は、ツールによって計算方法が違いますか? A. 違うことがある。分母をフォロワー数にするか、インプレッションやリーチにするかで値が大きく変わるため、ツールを比べるときや、公式の分析機能の数値と並べるときは、何を何で割った値かを確認したい。社内の報告では、一度決めた定義を変えずに使い続けることが大切だ。

Q. ツールの数値と公式の分析機能の数値が合わないのはなぜですか? A. 数値を取得したタイミングや、集計の基準になる時間帯、指標の定義の違いで差が出ることがある。また、公式の分析機能の数値は後から更新されることもある。どちらが正しいかより、同じ基準で推移を見続けることが見える化では重要になる。

まとめ

InstagramやXの効果を数値で見える化するには、自動取得・毎日の蓄積・可視化・比較・共有の5つの機能が必要になる。公式の分析機能は自社アカウントの直近の数値を見るには十分だが、Instagramはアカウント全体の数値をさかのぼれるのが90日までで、競合やSNS間を継続して比べるのは難しい。ツールを選ぶときは、まず土台になる自動取得と蓄積が揃っているかを確かめ、そのうえで比較や反応の中身の分析など、目的に合う機能を足していくとよい。

出典

いずれも2026年10月26日確認。

関連する記事

まずは無料で相談